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NYの視点:米CPI、インフレの一段の改善難航を証明、利下げ確率に影響なし
記事提供元:フィスコ
*08:02JST NYの視点:米CPI、インフレの一段の改善難航を証明、利下げ確率に影響なし
米12月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.3%、前年比+3.4%と、11月+0.1%、+3.1%から予想以上に伸びが拡大した。それぞれ、9月来で最大の伸び。連邦準備制度理事会(FRB)が注視している変動の激しい燃料や食費を除いたコア指数は前年比+3.9%と11月+4.0%から鈍化も予想を上回った。自動車保険コストが20%超上昇、伸びは1976年来で最大。その中でも特にFRBが注視している住宅を除いたコア指数は前月比で+0.4%、前年比で+3.9%と、11月と同水準の伸びにとどまった。
予想を上回った結果を受けて、米国債相場では一時長期金利が上昇した。しかし、住宅を除いたコア指数で大きな変動はなく、短期金融市場での利下げ確率にほぼ影響を与えなかった。市場はこれ以上の利上げは必要なしと判断。早期の利下げを想定している。ただ、FRB高官は3月の利下げには慎重。クリーブランド連銀のメスター総裁は本日の12月CPIの結果を受けて、自分の見解を修正することはないとし、我々は本年のインフレが鈍化を継続すると予想している、と言及。ただ、まだ利下げ決定の状況には達しておらず、「私の予想では、3月の利下げは時期尚早」と言及。我々は経済が想定通り進捗していくさらなる証拠が必要と主張した。NY連銀のウィリアムズ総裁が指摘したと同じく、緩和する前にインフレが2%に向けて改善する確信を持つ必要があるとの考えに賛同。
短期金融市場は3月の利下げも依然8割近く織り込んでいる。年内にFRBは6回の利下げ予想も変わらずで、ドルの上昇も限定的となった。《CS》
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