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21日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で反発、ハイテクと不動産に買い
*17:03JST 21日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で反発、ハイテクと不動産に買い
21日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比16.61ポイント(0.57%)高の2918.72ポイントと反発した。
自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。上海総合指数はこのところ下落基調を強め、足元では約1年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいた。21日も朝方は安く推移していたが、前引けにかけてプラスに転じている。当局の相場テコ入れスタンスも意識された。「国家隊」と呼ばれる政府系ファンド、中国国新控股有限責任公司は今月、ハイテク系中央企業で構成されるインデックスファンドを連日で買い増した経緯がある。また、中国経済の先行き不透明感が根強い中、当局の景気支援策に対する期待感も改めて高まった。経済成長を促すため、当局は預金準備率の引き下げなど金融面での支援を継続するとの観測も続いている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの上げが目立つ。薄膜コンデンサー中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が2.9%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.8%高、フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)が2.2%高、アナログ半導体チップの中電科芯片技術(600877/SH)とスマートシティ関連の雲賽智聯(600602/SH)がそろって1.5%高で引けた。
不動産株もしっかり。臥龍地産(600173/SH)が2.2%、華遠地産(600743/SH)が1.9%、新城控股集団(601155/SH)が1.6%ずつ上昇した。当局の支援策に期待感。中国住宅都市農村建設部の担当者はこのほど、分譲型「保障性住宅」(低中所得者向け住宅)の建設推進方針を明らかにしている。また、中国人民銀行(中央銀行)は少なくとも1兆人民元(約20兆1000億円)の低金利資金を都市部の再開発、保障性住宅の建設などに投入するもよう――などと伝わった。
ゼネコンや建機のインフラ建設株も物色される。中国中鉄(601390/SH)が1.5%高、中国交通建設(601800/SH)が1.4%高、廈門工程機械(600815/SH)が3.0%高、三一重工(600031/SH)が2.9%高で取引を終えた。消費関連株、素材株、医薬株なども買われている。
半面、証券株はさえない。方正証券(601901/SH)が2.7%、国聯証券(601456/SH)が1.4%、招商証券(600999/SH)が1.0%ずつ下落した。エネルギー株、公益株、メディア・娯楽株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.18ポイント(0.52%)高の225.20ポイント、深センB株指数が6.99ポイント(0.67%)高の1045.56ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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