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20日の中国本土市場概況:上海総合1.0%安で反落、消費関連に売り
*17:01JST 20日の中国本土市場概況:上海総合1.0%安で反落、消費関連に売り
20日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比30.28ポイント(1.03%)安の2902.11ポイントと反落した。22年10月31日以来、約1年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
中国経済の先行き不安が投資家心理を冷やす流れ。足元では、景気鈍化を示唆する中国指標が相次いでいるほか、不動産デベロッパーの債務問題もくすぶっている。また、消費活動の停滞も懸念される状況だ。政府関係者の間から景気懸念をけん制する発言が相次ぐ中、指数は強含む場面がみられたものの、中盤から下げ足を速めている。一方、朝方公表された実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り1年物、5年物いずれも現行水準(それぞれ3.45%、4.20%)に据え置かれた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、消費関連の下げが目立つ。百貨店の王府井集団(600859/SH)が3.1%安、自動車の安徽江淮汽車集団(600418/SH)が2.3%安、化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が1.8%安、酒造の重慶ビール(600132/SH)が1.7%安、家電の海爾智家(600690/SH)が1.6%安で取引を終えた。
ハイテク株も安い。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が4.6%、フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)が4.4%、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が4.1%、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が3.8%、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が3.6%ずつ下落した。不動産株、証券株、軍事関連株、素材株、医薬株、メディア・娯楽株なども売られている。
半面、エネルギー関連株はしっかり。海洋石油工程(600583/SH)が1.6%、陝西煤業(601225/SH)が1.2%、中国海洋石油(600938/SH)が0.7%ずつ上昇した。ほか、タンカーの中遠海運能源運輸(600026/SH)が3.6%高と値を上げている。海洋石油工程については、カタール国営エネルギー会社「カタールエナジー」(旧称: カタール・ペトロリアム)との間で、ISND5-2期油田開発プロジェクトの受注契約を正式に締結したことも支援材料となった。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.21ポイント(0.54%)高の224.02ポイント、深センB株指数が9.52ポイント(0.91%)安の1038.57ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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