14日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で続伸、不動産株に買い

2023年11月14日 16:51

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記事提供元:フィスコ

*16:51JST 14日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で続伸、不動産株に買い
14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比9.54ポイント(0.31%)高の3056.07ポイントと続伸した。


前日の好地合いを継ぐ流れ。中国の景気対策や、米中対立の緩和(15日の米中首脳会談)に対する期待感が引き続き支えとなっている。中国景気の鈍化懸念が強まる中、当局は追加の刺激策を打ち出すとの見方が広がった。HSBCは最新リポートで、中国人民銀行(中央銀行)が15日に実施する「中期流動性ファシリティ(MLF)」で、資金供給規模を拡大する可能性に言及。また、年内に預金準備率を0.5%引き下げる可能性を指摘した。MLF金利については、市場の一部で引き下げ予想も浮上している。もっとも、上値を買い進む動きはみられない。中国ではあす15日の取引時間中(日本時間11時ごろ)に、10月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。様子見ムードも漂った。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。華遠地産(600743/SH)が2.4%高、金地集団(600383/SH)が2.2%高、信達地産(600657/SH)が1.5%高、緑地HD(600606/SH)が1.2%高で引けた。


証券株もしっかり。中国銀河証券(601881/SH)が4.5%、東呉証券(601555/SH)が2.0%、中原証券(601375/SH)が1.8%、中信証券(600030/SH)が1.5%ずつ上昇した。


ハイテク関連株も物色される。液晶パネルメーカーの南京中電熊猫信息産業集団(600775/SH)がストップ(10.0%)高、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が2.2%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)と金融機関向けセキュリティーソフトの深セン市金証科技(600446/SH)がそろって1.6%高で取引を終えた。消費関連株、医薬株、銀行株、インフラ関連株なども買われている。


半面、エネルギー株はさえない。エン鉱能源(600188/SH)が1.4%、中国海洋石油(600938/SH)が1.2%、陝西煤業(601225/SH)が1.1%、中国中煤能源(601898/SH)が1.0%ずつ下落した。素材株、公益株、運輸株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.60ポイント(0.26%)高の228.75ポイント、深センB株指数が4.84ポイント(0.45%)高の1072.21ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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