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27日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で3日ぶり反発、中国不動産株は急落
*18:00JST 27日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で3日ぶり反発、中国不動産株は急落
27日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比144.97ポイント(0.83%)高の17611.87ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が39.07ポイント(0.65%)高の6069.84ポイントとそろって3日ぶりに反発した。売買代金は759億3470万香港ドルとなっている(26日は824億6790万香港ドル)
中国景気の持ち直し期待が相場を支える流れ。中国で朝方公表された8月の工業企業利益は17.2%増加し、前月の6.7%減からプラス成長に回復した。当局が定めた2023年国内総生産(GDP)の5.0%前後成長目標は達成可能――とする声も市場の一部から聞かれている。また、前日のハンセン指数は大幅続落で年初来安値を更新したとあって、値ごろ感も着目された。もっとも、上値は限定的。中国ではこの後、29日に9月の財新中国製造業PMI(民間集計)、財新中国サービス業PMI(同)、30日に9月の製造業PMI(国家統計局などが集計)、非製造業PMI(同)などが相次ぎ公表されるため、結果を見極めたいとするスタンスも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が4.6%高、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が4.3%高、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が3.9%高と上げが目立った。
セクター別では、医薬が高い。上記した翰森製薬集団のほか、康希諾生物(6185/HK)が3.8%、薬明生物技術(2269/HK)が3.7%、華潤医薬集団(3320/HK)と石薬集団(1093/HK)がそろって2.9%ずつ上昇した。
太陽光など再生可能エネルギー発電関連も物色される。前記した信義光能のほか、福莱特玻璃集団(6865/HK)が5.1%高、協キン科技HD(3800/HK)が3.7%高、新特能源(1799/HK)が3.0%高で引けた。
他の個別株動向では、中国宅配大手の順豊HD(002352/SZ)傘下で香港を拠点とする嘉里物流聯網(636/HK)が21.4%高。中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が26日引け後、物流子会社の菜鳥智慧物流網絡有限公司を香港メインボードに分離上場させると発表したことを受け、物流業の事業資産が再評価されると期待された。
半面、中国不動産セクターは急落。旭輝HD(884/HK)が58.6%安、中国恒大集団(3333/HK)が19.0%安、世茂集団HD(813/HK)が7.6%安、融創中国HD(1918/HK)が4.5%安で取引を終えた。旭輝は約半年ぶりに取引を再開。債務問題を警戒した売りが広がった。
海運セクターもさえない。中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.9%、中遠海運HD(1919/HK)が2.6%、太平洋航運集団(2343/HK)が2.2%、東方海外(316/HK)が1.4%ずつ下落した。
一方、本土市場も3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%高の3107.32ポイントで取引を終了した。医薬株が高い。ハイテク株、インフラ建設株、エネルギー株、素材株、メディア・娯楽株、食品・酒造株なども買われた。半面、銀行・保険株は安い。公益株、運輸株、自動車株の一角も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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