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21日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、素材セクターに売り
*18:00JST 21日の香港市場概況:ハンセン1.3%安で続落、素材セクターに売り
21日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比230.19ポイント(1.29%)安の17655.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が82.47ポイント(1.33%)安の6099.26ポイントとそろって続落した。ハンセン指数は約1カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は774億2990万香港ドルと低迷が続いた(20日は712億9680万香港ドル)。
内外環境の不透明感が投資家心理を冷やす流れ。中国の景気懸念や、米国の金利高が不安視されている。米金融引き締めの長期化観測が強まる中、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが2007年11月以来、およそ16年ぶりの高水準を切り上げた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は予想通り、2会合ぶりに金利を据え置くと決定したが、インフレの高止まりを背景に、当局は引き締めスタンスを継続すると予測されている。一方、香港の中央銀行に相当する香港金融管理局(HKMA)は21日、米金融政策に追随し、政策金利である基準金利を5.75%に据え置いた。ただ、金利高の警戒感は続いている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が4.9%安、不動産管理サービスの華潤万象生活(1209/HK)が3.9%安、アルミ製品の中国宏橋集団(1378/HK)が3.7%安と下げが目立った。
セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど素材が安い。上記した中国宏橋集団のほか、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.3%、中国東方集団HD(581/HK)が4.0%、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.5%、安徽海螺水泥(914/HK)が2.8%、中国建材(3323/HK)が2.2%ずつ下落した。
自動車セクターもさえない。小鵬汽車(9868/HK)が6.9%安、北京汽車(1958/HK)が2.5%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.1%安、比亜迪(1211/HK)が1.6%安で引けた。新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車については、最新モデルの価格引き下げもマイナス材料。利益率の低下や、ブランドイメージの棄損が懸念された。
半面、有料道路運営の交通インフラ関連は物色される。浙江滬杭甬高速公路(576/HK)と安徽皖通高速公路(995/HK)がそろって1.9%、江蘇寧滬高速公路(177/HK)が1.8%、四川成渝高速公路(107/HK)が1.2%ずつ上昇した。
一方、本土市場は3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.77%安の3084.70ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、素材株、ネルギー株、不動産株、ハイテク株、インフラ関連株、公益株、金融株なども売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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