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12日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で5日続落、石油・石炭セクターに売り
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で5日続落、石油・石炭セクターに売り
12日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比70.56ポイント(0.39%)安の18025.89ポイントと5日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が38.53ポイント(0.61%)安の6260.19ポイントと3日続落した。売買代金は841億1120万香港ドルに縮小している(11日は1244億8280万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが継続する流れ。中国の景気懸念や、香港域内の金利上昇などが依然として不安視されている。内外の指標発表前に、様子見ムードも漂う。米国では13日に8月の消費者物価指数(CPI)、中国では今週15日、8月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産)、9月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利などが公表される予定だ。一方、中国の景気支援スタンスは根強い。中国の各地方政府は不動産市場の活性化に着手するなど、本土では業界支援の動きが広まっている。指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、石油グループ大手の中国石油天然気(857/HK)が4.9%安、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が3.5%安、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が2.9%安と下げが目立った。
セクター別では、石油や石炭のエネルギー関連が安い。上記した中国石油天然気のほか、中国石油化工(386/HK)が2.7%、中海油田服務(2883/HK)が2.5%、中国海洋石油(883/HK)が1.6%、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.1%、中国中煤能源(1898/HK)が2.8%、中国神華能源(1088/HK)が1.7%ずつ下落した。
中国保険・証券セクターもさえない。新華人寿保険(1336/HK)が3.9%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.3%安、中国人寿保険(2628/HK)が1.8%安、中信証券(6030/HK)が2.4%安、海通証券(6837/HK)が1.8%安で取引を終えた。
半面、自動車セクターは高い。浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.5%、比亜迪(1211/HK)が2.8%、長城汽車(2333/HK)が2.7%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.2%ずつ上昇した。業績改善が期待されている。業界団体の中国汽車工業協会(CAAM)が11日発表した最新統計によると、今年8月の新車販売台数は258万2000台に達し、前年同月比で8.4%、前月比で8.2%ずつ拡大した。CAAMは「8月の販売増は想定外」と指摘。足元のパフォーマンスから見て、向こう数カ月の販売台数も前年同期を上回る可能性が高いとの見解を示した。
中国不動産セクターも物色される。合景泰富地産HD(1813/HK)が15.2%高、広州富力地産(2777/HK)が6.9%高、中国恒大集団(3333/HK)が5.2%高、碧桂園HD(2007/HK)が3.9%高で引けた。碧桂園については、人民元建て社債6本の償還期限を3年延長することで債権者の同意を取り付けたと伝わり、デフォルト(債務不履行)がひとまず回避されたことも買い安心感つながっている。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.18%安の3137.06ポイントで取引を終了した。保険・証券株が安い。ハイテク株、エネルギー株、酒造株、素材株なども売られてた。半面、自動車株は高い。空運株、医薬品株、公益株も買われた
亜州リサーチ(株)《CS》
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