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米国株式市場見通し:CPIやアップル新製品イベントに注目
*14:31JST 米国株式市場見通し:CPIやアップル新製品イベントに注目
携帯端末のアップルが12日にイベント開催を予定しており内容に注目だ。また、FRBが金融政策を判断する上で重要なインフレ指標としている8月消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)のほか、景気動向を確認するために重要な8月小売売上高も発表予定で結果に注目だ。なお、市場はFRBが9月連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送り、11月に0.25%の利上げを再開すると見ている。そのほか、3大自動車メーカーで働く全米自動車労組(UAW)組合員は新たな労働契約について現契約が切れる14日までに合意できない場合、ストライキを実施することを承認しており、ストの可能性はリスクになる。
FRBが特に注視している変動の激しい食品やエネルギーを除いたコアCPIは前年比で4カ月連続で伸びが鈍化し、21年10月来で最低の伸びとなる見込み。また、小売売上高も7月から伸びが大幅に鈍化する予想となっている。最新のベージュブックで示された通り、物価や景気の鈍化傾向が裏付けられると見られる。予想通りの結果となった場合、9月の利上げ見送り観測を正当化し株式相場を支えるだろう。
アップルのイベントでは新製品発表が期待されてきたが、ここにきて、中国政府が自国ブランド、ファーウェイの新型スマホの発売開始と同時に、政府機関の従業員によるアイフォーンの職場への持ち込みを禁止する計画が報じられた。アップルにとって香港、台湾を含む中国市場は世界で第3番目に大きな市場である。全体の売り上げの18%を占めると言われており、中国での売上の減少は同社の業績にも大きな影響を与えかねない。投資家の同社株保有率も高く、引き続き相場全体の重しになりそうな点には警戒したい。アップルはこのイベントで、新型アイフォーンやスマートウォッチを発表すると見込み。内容が、中国不安を相殺できるかどうかが焦点になるだろう。
経済指標では、8月消費者物価指数(CPI)(13日)、8月小売売上高速報、8月卸売物価指数(PPI)、7月企業在庫(14日)、8月輸入物価指数、9月ニューヨーク連銀製造業景気指数、8月鉱工業生産・設備稼働率、9月ミシガン大学消費者信頼感指数(15日)、などが予定されている。
主要企業決算ではソフトウエアメーカーのオラクル(11日)やアドビ、住宅建設会社のレナー(14日)、などが予定されている。住宅建設会社は材料コストや人件費が依然高く、住宅ローン金利も高止まりしているが、需要が強く、良好な結果に期待したい。
(Horiko Capital Management LLC)《FA》
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