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16日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で4日続落、中国金融セクターに売り
*18:00JST 16日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で4日続落、中国金融セクターに売り
16日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比251.81ポイント(1.36%)安の18329.30ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も93.62ポイント(1.47%)安の6272.86ポイントとそろって4日続落している。ハンセン指数は約2カ月半ぶりの安値水準に落ち込んだ。売買代金は979億3040万香港ドルとなっている(15日は819億380万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが継続する流れ。米金利の上昇や、中国の景気懸念などが引き続き売り材料視されている。米インフレ高止まりの警戒感が続く中、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが騰勢を強め、一時、昨年10月以来の高水準を付けた。外国為替市場では、対米ドルの人民元安が進行している。また、15日公表された7月の中国経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などが軒並み大幅に下振れた。英金融大手バークレイズのアナリストは15日、中国の2023年国内総生産(GDP)伸び率予想を4.9→4.5%に引き下げている。中国政府が目標とする通年成長5%前後については、達成が困難との見方だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が4.7%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が4.0%安、都市ガス大手の香港中華煤気(3/HK)が3.4%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の金融が安い。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.7%、招商銀行(3968/HK)が2.6%、中国平安保険(2318/HK)と中国人寿保険(2628/HK)がそろって2.8%、華泰証券(6886/HK)が1.8%、中信証券(6030/HK)が1.7%ずつ下落した。
電気自動車(EV)関連も売られる。蔚来集団(9866/HK)が5.5%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.8%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.5%安、比亜迪(1211/HK)が2.1%安で引けた。「価格競争」の激化が懸念されている。米EV大手テスラの中国法人は16日、「微博(ウェイボ)」の公式アカウント上で、セダン「モデルS」とスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルX」の価格を引き下げると発表。テスラ中国は今月14日、「モデルY」シリーズの一部モデルを値下げしたばかりだ。
レアアース・非鉄関連の銘柄もさえない。非鉄金属・鉱石など生産・貿易の五鉱資源(1208/HK)が4.1%安、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が3.8%安、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(1772/HK)が2.8%安、銅生産で中国最大手の江西銅業(358/HK)が1.9%安で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは高い。龍湖集団HD(960/HK)が3.7%、融創中国HD(1918/HK)が3.6%、広州富力地産(2777/HK)が2.8%、碧桂園HD(2007/HK)が2.5%ずつ上昇した。同セクターはこのところ、債務問題の再燃で急落が続いていただけに、値ごろ感も着目されている。
本土市場も4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.82%安の3150.13ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。エネルギー株、自動車株、素材株、医薬品株、銀行・保険株、運輸株、インフラ関連株なども売られた。半面、証券株は高い。不動産株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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