14日の中国本土市場概況:上海総合0.04%高で続伸、中国指標の発表控え上値限定

2023年7月14日 16:51

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記事提供元:フィスコ

*16:51JST 14日の中国本土市場概況:上海総合0.04%高で続伸、中国指標の発表控え上値限定
14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.22ポイント(0.04%)高の3237.70ポイントと小幅ながら続伸した。


前日の好地合いを継ぐ流れ。経済対策の期待感が高まっていることや、通貨安の懸念が薄らいだことが支えだ。中央銀行の中国人民銀行は14日、人民元レートの対米ドル基準値を6日連続で元高方向に設定。外国為替市場では、人民元高・米ドル安が一段と進行している。ただ、上値は重い。指数はマイナス圏に沈む場面もみられた。週明けに中国の重要経済指標がまとめて報告されるため、結果を見極めたいとするスタンスも漂っている。中国では週明け17日に第2四半期GDP成長率、6月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)、中期貸出ファシリティ(MLF)金利、20日に最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が報告される予定だ。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテクの上げが目立つ。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)とディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)がそろってストップ(10.0%)高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が6.5%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が5.3%高で引けた。


通信株も急伸。中国聯通(600050/SH)がストップ(10.0%)高、中国電信(601728/SH)が6.1%高、中国移動(600941/SH)が3.7%高で取引を終えた。メディア・娯楽株、エネルギー株、銀行・保険株なども買われている。


半面、消費関連株はさえない。乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が3.2%安、宝飾品の老鳳祥(600612/SH)が2.1%安、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.7%安、自動車の広州汽車集団(601238/SH)が1.5%安、酒造の青島ビール(600600/SH)が1.3%安と値を下げた。発電株、医薬品株、素材株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.83ポイント(0.68%)高の269.77ポイント、深センB株指数が3.61ポイント(0.31%)高の1167.14ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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