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6日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、ハイテク株に買い
*18:00JST 6日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、ハイテク株に買い
休場明け6日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比56.61ポイント(0.28%)高の20331.20ポイントと反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が18.58ポイント(0.27%)高の6894.05ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1016億8630万香港ドルと低水準が続いている(4日は1193億9900万香港ドル)。
中国景気の先行き楽観が相場を支える流れ。取引時間中に公表された今年3月の財新中国サービス業PMIは57.8にまで回復し、予想(55.0)を上回った。「テーマ株」を探す動きも強まる。内外のネット企業が相次いで、対話型AI(人工知能)サービス参入を表明する中、新サービスの拡大が業績成長を促すと期待されている。ただ、指数は安く推移する場面もみられた。台湾を巡る米中対立の懸念がくすぶっている。また、香港市場はあす7日と10日がイースターで休場となることも上値を重くした。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(981/HK)が7.7%高、江蘇省拠点の翰森製薬集団(3692/HK)が5.6%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が3.8%高と上げが目立った。
セクター別では、半導体や通信設備・工事が高い。上記した中芯国際のほか、華虹半導体(1347/HK)が3.6%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が2.4%、中興通訊(763/HK)が4.1%、京信通信系統HD(2342/HK)が3.9%ずつ上昇した。上述したAI関連として注目されている。また、先端技術を巡る米中摩擦の高まりを背景に、中国当局は産業支援の姿勢を強めるとの期待も続いた。
産金株も急伸。中国黄金国際資源(2099/HK)が18.0%高、霊宝黄金(3330/HK)が13.0%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が5.3%高、招金鉱業(1818/HK)が4.1%高と値を上げた。金相場の高騰が材料視されている。
医薬品セクターもしっかり。前記した翰森製薬のほか、緑葉製薬集団(2186/HK)が6.3%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が6.0%高、山東新華製薬(719/HK)が5.7%高で取引を終えた。
半面、中国不動産セクターは安い。雅居楽集団(3383/HK)が2.9%、龍湖集団HD(960/HK)が2.5%、碧桂園HD(2007/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって2.4%ずつ下落した。
中国自動車セクターもさえない。蔚来集団(9866/HK)が5.6%安、小鵬汽車(9868/HK)が2.7%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が1.2%安で引けた。販売の伸び悩みが警戒されている。
一方、本土市場は小幅ながら5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.07ポイント高の3312.63ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。軍事関連株、医薬品株、産金株、非鉄株の一角なども買われた。半面、金融株は安い。酒造・食品株、公益株、エネルギー株、不動産株、自動車株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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