8日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で3日続落、政策期待で下値は限定的

2023年3月8日 17:15

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記事提供元:フィスコ

*17:15JST 8日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で3日続落、政策期待で下値は限定的
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8日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.85ポイント(0.06%)安の3283.25ポイントと3日続落した。


前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。中国の内需不振が引き続き売り材料視されたほか、米利上げの再加速観測も重しとなった。昨日公表された今年1〜2月の中国貿易統計では、輸入が前年同期比で市場予想以上に縮小。市場関係者らは、内需の回復が遅れているなどと指摘した。ただ、下値は限定されている。中国では全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開催中とあって、経済政策に対する期待感は根強い。指数は引けにかけて下げ幅を縮小した。(亜州リサーチ編集部)


金融株が下げを主導。成都銀行(601838/SH)が2.4%安、招商銀行(600036/SH)が1.5%安、中国国際金融(601995/SH)が1.2%安、中国平安保険(601318/SH)が1.4%安、中国人寿保険(601628/SH)が1.1%安で引けた。


医薬品株も安い。人福医薬集団(600079/SH)が2.4%、薬明康徳(603259/SH)が1.5%、上海復星医薬集団(600196/SH)が1.2%ずつ下落した。


エネルギー株もさえない。海洋石油工程(600583/SH)が5.2%安、中国神華能源(601088/SH)が1.4%安、中国石油天然気(601857/SH)が1.2%安で取引を終えた。公益株、消費関連株、素材株、海運株なども売られている。


半面、ITハイテク株は高い。情報技術サービスの中電科数字技術(600850/SH)が5.9%、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が4.6%、通信機器メーカーの東方通信(600776/SH)が3.9%、通信インフラ設備メーカー大唐電信科技(600198/SH)が3.8%ずつ上昇した。当局の「デジタル中国」推進で恩恵があるとみられている。そのほか、通信ネットワーク関連株の物色も続いた。


軍事関連株もしっかり。航空宇宙製品の江西洪都航空工業(600316/SH)が3.2%、衛星・ロケット用システムの航天時代電子(600879/SH)が3.0%、航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)が1.6%、航空宇宙・防衛電子製品の中航航空電子系統(600372/SH)が1.5%、弾薬・ロケットの長城軍工(601606/SH)が1.2%と値を上げた。不動産株やインフラ建設関連株の一角も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.56ポイント(0.53%)高の296.61ポイント、深センB株指数が8.35ポイント(0.68%)安の1212.38ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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