20日の中国本土市場概況:上海総合1.1%安で4日続落、不動産株に売り

2022年12月20日 16:53

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記事提供元:フィスコ

*16:53JST 20日の中国本土市場概況:上海総合1.1%安で4日続落、不動産株に売り
20日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比33.35ポイント(1.07%)安の3073.77ポイントと4日続落した。約1カ月半ぶりの安値水準に低迷している。


前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。中国で新型コロナウイルス感染が急増し、足もとの経済活動が停滞すると不安視されている。ワールド・エコノミクスが19日発表した最新調査によると、今年12月の中国企業信頼感(business confidence)は、調査開始の2013年1月以降で最低水準に落ち込んだ。中国人民銀行(中央銀行)が朝方公表した銀行貸出指標となる12月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」は、予想通り1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)がそれぞれ前月(11月)と同水準に続き据え置かれた。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の下げが目立つ。信達地産(600657/SH)がストップ(10.0%)安、格力地産(600185/SH)が6.8%安、新城控股集団(601155/SH)が6.4%安、緑地HD(600606/SH)が3.4%安、金地集団(600383/SH)が3.2%安で引けた。住宅ローン金利の低下期待が後退。市場の一部では、住宅ローン金利の指標となるLPR5年物の引き下げ観測が浮上していた。


消費関連株も安い。化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が4.7%、百貨店の王府井集団(600859/SH)が3.4%、酒造の貴州茅台酒(600519/SH)が3.3%、家電の海爾智家(600690/SH)が3.0%、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.8%、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が2.7%ずつ下落した。


金融株もさえない。招商銀行(600036/SH)が2.1%安、興業銀行(601166/SH)が2.0%安、中国平安保険(601318/SH)が1.8%安で取引を終えた。医薬品株、素材株、インフラ関連株、運輸株、公益株、ハイテク株、エネルギー株なども売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.40ポイント(0.49%)安の286.23ポイント、深センB株指数が1.53ポイント(0.13%)安の1143.40ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《FA》

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