14日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で続伸、米CPI鈍化を好感

2022年12月14日 18:00

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記事提供元:フィスコ

*18:00JST 14日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で続伸、米CPI鈍化を好感
14日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比77.25ポイント(0.39%)高の19673.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が47.51ポイント(0.71%)高の6702.36ポイントとそろって続伸した。売買代金は1363億6410万香港ドルとなっている(13日は1240億8820万香港ドル)。


米インフレ鈍化が好感される流れ。11月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.1%上昇し、前月(7.7%)から大幅に縮小し、市場予想(7.3%)も下回った。米利上げ長期化の懸念も薄らいでいる。香港入境時の行動制限が一部撤廃されるなど、新型コロナウイルス防疫措置の緩和も引き続き材料視された。ただ、上値は重い。今夜(日本時間15日未明)の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表や、あすの11月中国経済統計(小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資など)公表が気がかり材料として意識された。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が6.5%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が5.7%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.7%高と上げが目立った。


セクター別では、段ボールや非鉄など素材が高い。理文造紙(2314/HK)が10.5%、玖龍紙業(2689/HK)が8.5%、山東晨鳴紙業集団(1812/HK)が3.1%、中国宏橋集団(1378/HK)が2.1%、中国アルミ(2600/HK)が1.2%ずつ上昇した。


第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄も物色される。基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が13.4%高、光ファイバー・ケーブル製造の長飛光繊光纜(6869/HK)が7.5%高、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が6.1%高、通信設備メーカーの京信通信系統HD(2342/HK)が2.1%高と値を上げた。


半面、医療サービスの銘柄群は安い。平安健康医療科技(1833/HK)が10.3%、医渡科技(2158/HK)が8.4%、阿里健康信息技術(241/HK)が7.1%、京東健康(6618/HK)が3.8%ずつ下落した。


マカオのカジノ銘柄もさえない。澳門博彩HD(880/HK)が4.6%安、新濠国際発展(200/HK)が3.3%安、美高梅中国HD(2282/HK)が2.6%安、永利澳門(1128/HK)が2.4%安で引けた。


一方、本土市場は3日ぶりに小反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%高の3176.53ポイントで取引を終了した。消費関連株が高い。証券株、エネルギー株、銀行株、空運株なども買われた。半面、医薬品株は安い。不動産株、公益株、素材株、ハイテク株の一角も売られた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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