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14日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で反落、旅行関連に売り
*16:47JST 14日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で反落、旅行関連に売り
週明け14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比3.89ポイント(0.13%)安の3083.40ポイントと反落した。
中国の新型コロナウイルス感染拡大が不安視される流れ。国内の新規感染は13日に16072人(無症状含む)に達し、4月25日以来の高水準を記録した。北京市など複数の主要都市では、過去最多を更新している。中国の国家衛生健康委員会は11日、新型コロナウイルスの防疫対策を一部緩和すると発表したばかり。足もとでは、重慶市が12日、事実上のロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。また、中国では、あす15日(日本時間午前11時ごろ)に10月の各種経済統計が公表される予定(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)。内容を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因として意識されている。中国経済対策の期待感や、外国為替市場でオフショア人民元(対米ドル)が元高で推移していることなどを好感した買いが先行したものの、指数は後場途中からマイナスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、エアラインや空港、ツアー業者、ホテルの旅行関連が安い。中国南方航空(600029/SH)が7.0%、中国国際航空(601111/SH)が6.4%、広州白雲国際機場(600004/SH)が6.9%、上海国際機場(600009/SH)が6.0%、中青旅(600138/SH)が3.6%、国旅聯合(600358/SH)が2.2%、北京首旅酒店(600258/SH)が4.5%、上海錦江国際酒店発展(600754/SH)が4.4%ずつ下落した。
石炭株も下げが目立つ。エン鉱能源(600188/SH)が6.2%安、陝西煤業(601225/SH)が4.3%安、中国神華能源(601088/SH)が4.2%安、中国中煤能源(601898/SH)が1.7%安で引けた。
自動車株もさえない。安徽江淮汽車集団(600418/SH)が2.5%安、北汽福田汽車(600166/SH)が1.8%安、長城汽車(601633/SH)が1.4%安、広州汽車集団(601238/SH)が1.2%安と値を下げている。公益株、素材株、半導体株、酒造・食品株の一角なども売られた。
半面、不動産株は物色される。金地集団(600383/SH)と新城控股集団(601155/SH)がそろってストップ(10.0%)高、保利地産(600048/SH)が2.9%高、緑地HD(600606/SH)が2.6%高で取引を終えた。産業支援の動きが支援材料。複数メディアが報じたところによれば、中国人民銀行(中央銀行)などは、資金調達支援の強化などデベロッパー支援策16項目を金融機関にこのほど通知したもようだ。このほか、金融株、医薬品株も買われている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.69ポイント(0.92%)安の288.74ポイント、深センB株指数が1.51ポイント(0.13%)安の1125.21ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《FA》
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