防衛運転 その2

2022年9月28日 11:06

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Photo:ブレーキランプが点灯しても視認し難い迷惑な車 ©sawahajime

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 「安全運転」を心がけていれば、無事に過ごせる時代から、状況は変わりつつある。自ら周囲の異常に気を配り、不慮の事故に巻き込まれない様に留意して運転する「防衛運転」が必要な環境へと変化したと認識すべきであろう。

【前回は】防衛運転 その1

 前回は「車の止め方」だけで終わったが、色々なヒントを提供してみたい。

●外観から運転者のレベルを推測

 電車に乗った際、座席が1つ空いていた。両隣が、ごく普通のサラリーマンや学生、上品なお婆ちゃんなら、躊躇なく座るだろう。

 しかし、もし半袖から刺青がチラリと見えていたり、極端なリーゼントとか剃り込みだったり、お坊さんでは無いのは明白なツルツルの丸坊主で太い金のネックチェーンをかけていたりしている人物の隣なら、平気で座る人はそんなに多くないはずだ。

 車も同じで、極端なシャコタンとかの暴走族仕様は論外にしても、ストップランプ等を黒くして点灯してもハッキリ視認出来なくした車。

 その車種に似つかわしくないサイズのタイヤを履いた車や、オーバーフェンダ加工したり、逆キャンバーをかけて、後ろから見るとタイヤが「ハの字」になった車。

 無駄にデッカイウイングを装着した車。特殊用途の4WDでも無いのに、極端に車高を上げた車。無駄にステッカーを貼りまくった車。

 極端に濃いフイルムを全面に貼って、車内の様子が全く判らない車。折角のリヤワイパーを外して「バイバイ」と手を振る様なパーツと交換した車等々。

 要するに車の外観から、言い方は悪いが「運転者の知的レベルが低い」と明白な車には、近づかないのが正解だ。

●メーカーは最善のセッティングを心がけている

 自動車メーカーは、その車種の最善のセッティングを心がけて設計し、生産している。

 生産コストとの兼ね合いで、設計者がベストだと考える装備が困難な場合でも、ベターな装備を搭載しようとする。

 道路運送車両法に適合し、デザイン的に優れた後部のライト類(テールランプ、ブレーキランプ、バックアップランプ、後部リフレクターやリヤフォグ等)を決定して市場投入している。にも拘わらず、「ド素人」の勝手な感性で発光部分に下手なフイルム加工をしたり、低グレードには装備を諦めた「リヤワイパー」のブレードアームを取り外して餓鬼の玩具みたいな「バイバイハンド」を付けたりするのは、言い方は悪いのだが、やはり知的レベルが低いからに他ならない。

●運転行動からの判断材料

 車間距離が短いのに、方向指示を上げれば割り込めると考えている輩。方向指示を出した次の瞬間に車線を変更する車。前方信号が赤になったばかりなのに、ギリギリまで減速せずに突っ込んで来る車。

 本来「安全運転」とは程遠い、急な車線変更、急ハンドル、急ブレーキ等々の「急のつく」運転をする輩は、注意が肝心だ。

 冷静に観察していれば、こんな低能で運転技能が未熟なドライバーとは距離を取るべきだと判るだろう。

 散歩中に向こうから明らかに酩酊して、上半身が裸の男がやって来たら、脇道に逸れるか、反対側の歩道に移動するだろう。ヤバイ車とは、拘わらないのが一番なのだ。

 どんな暴漢に対しても、決して負ける事がない強い人間は、争いに巻き込まれない様に、普段から周囲に気を配り、敢えて危険な状況に近づかない。

 「君子危うきに近寄らず」なのだ。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

続きは: 防衛運転 その3

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