【注目銘柄】アオイ電子は3Q高進捗率業績を手掛かりに売られ過ぎを修正

2022年2月4日 12:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

アオイ電子<6832>(東2)は、今年1月28日に今2022年3月期第3四半期(2021年4月~12月期、3Q)決算を発表し、3月期通期業績については、昨年10月の再上方修正値を据え置き市場コンセンサスを下回ったことから再び下値を試す展開となっている。

アオイ電子<6832>(東2)は、今年1月28日に今2022年3月期第3四半期(2021年4月~12月期、3Q)決算を発表し、3月期通期業績については、昨年10月の再上方修正値を据え置き市場コンセンサスを下回ったことから再び下値を試す展開となっている。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 アオイ電子<6832>(東2)は、今年1月28日に今2022年3月期第3四半期(2021年4月~12月期、3Q)決算を発表し、3月期通期業績については、昨年10月の再上方修正値を据え置き市場コンセンサスを下回ったことから再び下値を試す展開となっている。ただ3Q業績自体は、3月期通期予想業績に対して高利益進捗率を示していることから、これを手掛かりに売られ過ぎ修正買いが再燃した。テクニカル的にも、25日移動平均線が75日移動平均線を下抜くデッドデンクロス(DC)を示現する悪形チャートとなっているが、25日線、75日線に対して大きくマイナスかい離し、直近安値は長大下ヒゲを伸ばして確認しており、下げた株ほど良く戻るとする「リーターン・リバーサル」買いにつながっている。

■3Q利益は3月通期予想業績対比で84%~92%進捗し上ぶれ着地期待

 同社の今3月期3Q業績は、売り上げ325億600万円、営業利益26億9200万円、経常利益29億7000万円、純利益20億4300万円で着地し、今期から「収益認識に関する会計基準」を導入しているため前年同期比較はないが、前年同期と単純比較すると9.2%増収、2.3倍営業増益、2.6倍経常増益、2.7倍純益増益とV字回復になる。集積回路の売り上げが、5G関連の携帯情報端末やデジタル機器・産業機器向け部品の需要拡大で277億9800万円(前年同期比6.3%増)、機能部品の売り上げが、海外向けサーマルプリントヘッドの需要回復で46億3800万円(同32.4%増)と伸びたことなどが業績を押し上げた。

 今2022年3月期通期業績は、昨年7月、同10月に2回上方修正され、この10月の再上方修正値を据え置いた。売り上げ430億円(前期との単純比較で6.7%増)、営業利益32億円(同2.3倍)、経常利益32億円(同2.0倍)、純利益21億5000万円(同2.0倍)と見込んでいるものだが、3Q利益は、この通期予想業績に対して84%~94%の進捗率を示しており、期中の上方修正値を上ぶれて着地した前期業績と同様の業績推移を期待させている。なお市場コンセンサスでは、今期純利益を24億4000万円、東洋経済会社四季報最新号でも24億3000万円と観測している。

■PER12倍、PBR0.5倍、25日線から7%の下方かい離と売られ過ぎ

 株価は、昨年10月の今期業績の再上方修正では2580円をつけ、その後の調整安値2347円から国内証券の目標株価引き上げや半導体関連株人気の波及で2618円と上値を追ったが、全般相場の波乱に3Q決算発表時の通期予想業績の据え置きが重なって2107円安値まで再調整した。PERは12.4倍、PBRは0.52倍、配当利回りは2.51%とフアンダメンタルズから割り負け、テクニカル的にも25日線から7.09%のマイナスかい離と売られ過ぎを示唆しており、今年1月高値2618円奪回から昨年5月の昨年来高値2727円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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