FRBパウエル議長の再任でドル高・株高継続か!?

2021年11月24日 16:33

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●パウエルFRB議長が再任

 22日、米国のバイデン大統領は、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を再任する方針を決定した。一方、有力候補と見られていたブレイナード理事を副議長に指名した。

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 正式指名発表の場で、バイデン大統領は、コロナ禍でのパウエル議長の金融政策を評価した。

 パウエル議長は、2022年2月に任期が切れるため、去就が注目されていた。再任の発表により、ドル円は1ドル115円を突破し、株価も債券利回りも上昇した。

●無視できないインフレ

 FRBは、2023年末に利上げすると見られていたが、テーパリングと共にその時期がさらに早まる可能性がある。

 パウエル氏、ブレイナード氏と共にインフレへの対応を最優先事項と発言し、危機感を共有している。これまでインフレは一時的なものと繰り返し発言していたが、焦りがあるのだろう。

 ブレイナード氏は、本来ハト派(テーパリングや利上げに消極的)と見られており、議長に就任すれば、金融緩和や利上げの先送りを期待する声もあった。

 市場の反応では、インフレ対策とパウエル氏の続投という安定を歓迎したと見ることができる。

●ドル高・株高が続くのか?

 今回の人事について、ウォーレン氏をはじめとする米民主党急進左派はブレイナード氏を推しており、民主党内でも意見が分かれていた。一方で、ブレイナード氏では上院共和党の支持を得られない可能性が高く、現実的な判断をせざるを得なかったという向きもある。

 主張の違うブレイナード氏を副議長にしたのは、バランスを取ったとも言える。

 空席の理事のポストがハト派で埋められると、テーパリングや利上げが思う通りに進まない可能性もある。欧州の一部で再び感染が拡大している新型コロナの動向も不透明である。

 欧州との対比も考慮すれば、円安・ドル高になりやすく、株価も上昇しやすくなるだろう。

 ただし上昇しやすくとも、何か悪材料が出れば、テーパリング・利上げが思う通りに進まないという観測が起こり、急な円高・株安に振れるリスクがあることは頭に入れておきたい。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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