三協立山、CYBOZU、オリバーなど/本日の注目個別銘柄

2021年6月23日 16:45

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記事提供元:フィスコ


<2802> 味の素 2796.5 +1堅調。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価も2500円から3100円に引き上げた。決算発表後に株価は上昇しているが、中期的な業績モメンタムが順調さを維持する可能性から、さらなる株価上昇余地が残っていると指摘。電子材料事業は従来想定以上に高い数量成長が見込まれることが明らかになったとし、今期以降の業績予想を上方修正した。

<6238> フリュー 1357 +104大幅続伸。東海東京証券では投資判断「アウトパフォーム」継続で、目標株価を2000円から2550円にまで引き上げている。キャラクタMD事業が複数の大型商材の貢献によって今期業績を牽引すると考えているもよう。呪術廻戦関連商材は今期以降商品化が本格化しており、年末の劇場映画公開に向けて、同事業の収益モメンタムは更に強まるとみている。22年3月期営業利益は会社計画32億円を上回る50.8億円を予想。

<7550> ゼンショーHD 2858 +106大幅続伸。大和証券では投資判断を新規に「2」、目標株価を3100円としている。今期は前期の反動からの大幅増益で、12年3月期以来の営業最高益更新を予想。外食事業では海外「すき家」を中心に着実な店舗網拡大と既存店売上高の好調継続を想定、ファストフードは「はま寿司」の国内外での堅調な店舗網拡大が業績ドライバーになると想定している。来期PER水準からヒストリカルに見ても割高感は乏しいとしている。

<9843> ニトリHD 19835 +995大幅続伸。第1四半期営業利益が前年同期比13%増の420億円程度になったとの観測報道が伝わっている。同四半期として過去最高となるもようで、市場予想も1割ほど上回る水準となっている。新型コロナウイルス下の巣ごもり消費が堅調で家具や家電の販売が好調のようだ。通期計画は前期比5%増の水準であり、順調なスタートによって35期連続増益の確度は高まったとみられている。

<6997> 日ケミコン 2633 +154大幅続伸。ブリヂストン子会社の旭カーボンと共同で、全固体電池の電極に使う導電材料を2023年にも量産すると報じられている。21年夏にもマクセルにサンプル出荷し、23年までに大型の生産設備を新設する計画のようだ。粘土状で加工しやすい電極向けの導電材料を開発、旭カーボンの新潟の工場で生産して同社が販売する。固体電池は今後の市場急拡大が期待されており、新たな収益の柱への成長などを期待する動きに。

<9107> 川崎船 3890 +40伸び悩む。前日に業績予想の上方修正を発表。売上高、営業利益は従来予想を据え置いたが、経常利益は上半期が440億円から1590億円に、通期では450億円から2000億円にそれぞれ増額した。コンテナ船事業を手掛ける持分法適用会社ONEの業績上振れが上方修正の背景に。大幅な上方修正だが、一昨日に商船三井がONE上振れを主因に上方修正、前日の株価上昇で同社の業績上振れも反映される形になっていた。

<7959> オリバー 3220 +500ストップ高比例配分。MBOを実施して株式の非公開化を目指すとしている。投資会社インテグラル傘下のNEXT-OがTOBを実施、TOB価格は1株当たり3781円で、前日終値を39%上回る水準となっている。TOB価格に完全サヤ寄せを目指す動きに。買い付け期間は6月23日から8月5日までとしている。株式の非公開化によって、抜本的な業態転換を行う計画のようだ。

<3391> ツルハHD 13210 -850大幅反落。前日に21年5月期の決算を発表、営業利益は484億円で前期比7.5%増益となり、市場コンセンサスを15億円程度下振れている。粗利益率の伸び悩みなどが要因となっている。また、22年5月期見通しは512億円の予想だが、こちらも市場コンセンサスを15億円ほど下回っている。既存店前提はやや楽観的との見方もあるもよう。想定以上の収益伸び悩みをマイナス視する流れになっている。

<4776> CYBOZU 2310 -275大幅反落。前日に21年12月期の業績下方修正を発表。営業益は従来の10.3億円から3.3億円にまで減額。第1四半期実績は9.2億円であったため、ネガティブなインパクトが先行する形になった。売上予想は据え置いており、広告宣伝への追加投資を行うことが背景のもよう。現在のタイミングでの追加投資により、他媒体の広告との相乗効果を獲得し、認知度向上や受注への効果が期待できると判断のようだ。

<5932> 三協立山 898 +94大幅続伸。前日に発表した業績・配当予想の上方修正が好感されている。21年5月期営業利益は従来予想の25億円から45億円、前期比2.2倍の水準に引き上げ。輸送分野や機械分野の回復が想定以上に進んでいるほか、海外も欧州やタイの経済活動進展で売上が増加しているようだ。第3四半期決算時に続く上方修正となっている。また、年間配当金も従来の5円から15円にまで引き上げている。《ST》

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