エイジアは上値試す、7月1日付で商号をWOW WORLDに変更予定

2021年6月18日 08:39

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

 エイジア<2352>(東1)はメール配信システムの大手である。クラウドサービスやM&Aの加速で中期成長を目指している。なお21年7月1日付で商号をWOW WORLD(ワオワールド)に変更予定である。さらに22年7月には持株会社(仮称:WOW WORLD GROUP)に移行予定である。22年3月期はクラウドサービスの成長やM&A効果で大幅増収増益・連続増配予想としている。中期経営計画の目標値も上方修正した。収益拡大基調を期待したい。株価は5月の年初来高値圏から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■メール配信などe-CRMシステム「WEBCAS」シリーズが主力

 自社開発e-CRMシステムのWEBCASシリーズのアプリケーション事業を主力として企業のCRM運用支援を行い、コンサルティング、システム受託開発、EC事業(子会社ままちゅのベビー服ECサイト「べびちゅ」運営)も展開している。eメールを活用したマーケティングソリューションを強みとしている。

 なおリレーションエンジニアリングのプロ集団として生まれ変わるべく、21年7月1日付で商号をWOW WORLD(ワオワールド)に変更予定である。さらにM&Aを加速させるため、22年7月には持株会社(仮称:WOW WORLD GROUP)に移行予定である。

 メール配信システム「WEBCAS e-mail」は、顧客の嗜好、属性、購買履歴などに基づいたOne to Oneメールを、世界トップレベルの最高300万通/時で送信することが可能な超高速性が強みである。WEBCASシリーズはメール配信システム「WEBCAS e-mail」を中心とするe-CRMアプリケーションシリーズで、21年3月末時点で導入企業数が7000社を突破した。国内メール配信パッケージ市場シェア1位(ITR発行の市場調査レポート、2019年度ベンダー別売上金額)である。

 21年3月期のセグメント別売上高構成比はアプリケーション事業71%、コンサルティング事業21%、オーダーメイド開発事業0%、EC事業7%、営業利益構成比(調整前)はアプリケーション事業96%、コンサルティング事業6%、オーダーメイド開発事業0%、EC事業▲2%だった。

 22年3月期からセグメント区分を、エンタープライズ・ソフトウェア事業(従来のアプリケーション事業)、デジタル・マーケティング運用支援事業(従来のコンサルティング事業)、その他(従来のオーダーメイド開発事業)、EC事業に変更する。

 収益面では下期の構成比が高い特性がある。またクラウドサービスが拡大してストック型構造の特性を強めている。なお経営資源を競争力の高いアプリケーション事業に経営資源を集中する方針のもと、オーダーメイド開発事業は新規受注を積極的に展開せず、既存の利益率の高い案件のみを継続している。EC事業はアプリケーション事業の製品開発を強化するため、ECのマーケティングノウハウを吸収することを目的として、18年9月にベビー服ECサイトを事業買収した。

■クラウドサービスやM&Aで中期成長目指す

 中期経営計画の目標値(21年5月11日に上方修正)は、最終年度23年3月期売上高38億円、EBITDA11億円としている。なお23年3月期からIFRS(国際会計基準)適用予定である。

 20年10月にCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)をクラウドサービスで提供するコネクティをグループ化し、デジタル化需要の拡大でクラウドサービスが想定以上に伸長しているため、初年度の21年3月期が計画に対して上振れた。このため2年度目以降の計画を上方修正した。

 顧客のマーケティング活動に対する横断的なソリューションの提供を目指し、M&Aを積極活用して、クラウドサービスを中心とする既存事業の飛躍的成長、グループシナジーの創出、財務戦略の最適化などを推進する。

 なお19年11月には、インタートレード<3747>の子会社で暗号資産関連事業を展開するデジタルアセットマーケッツに出資している。また20年5月には、日本成長投資アライアンス(J―GJA)と業務提携し、J-GIA1号投資事業有限責任組合に対して第7回新株予約権を発行している。

■22年3月期大幅増収増益・連続増配予想

 22年3月期連結業績予想は、売上高が21年3月期比33.7%増の31億50百万円、EBITDAが50.3%増の8億50百万円、営業利益が45.8%増の6億円、経常利益が41.1%増の6億円、親会社株主帰属当期純利益が52.3%増の3億39百万円としている。配当予想は5円増配の30円(期末一括)としている。連続増配予想である。

 なおセグメント区分をエンタープライズ・ソフトウェア事業、デジタル・マーケティング運用支援事業、その他、EC事業に変更する。また収益認識基準を変更して特定の大型案件の影響を薄め、売上高の平準化を進める。

 重点施策として、既存顧客のロイヤリティ向上に特化するカスタマーサクセスチームを営業組織内に新設し、SaaSスタンダード解約率低下やSaaSプレミアム顧客単価向上などを推進する。

 カスタマーサクセスの本格稼働効果によってクラウドサービスの成長(25%増収の計画)を見込み、さらにコネクティの通期連結(21年3月期は6カ月分)も寄与して大幅増収増益予想としている。EBITDAマージン率は3.0ポイント上昇の27.0%の計画である。収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は3月末と9月末の2単元以上保有株主対象

 株主優待制度は、毎年3月31日および9月30日時点の2単元(200株)以上保有株主を対象として、保有株式数および保有期間に応じて株主優待ポイントを進呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は5月の年初来高値圏から利益確定売りで一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。6月17日の終値は2078円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円34銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約1.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS438円87銭で算出)は約4.7倍、時価総額は約92億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【特集】「トリプル・ブルー」となった割安株、個人投資家の参戦余地は?(2021/02/01)
【編集長の視点】京阪神ビルは高値期日一巡を先取り業績上方修正・増配を買い直して反発(2021/03/16)
【小倉正男の経済コラム】米国はコロナ禍で起業ラッシュ、日本は?(2021/02/08)
朝日ラバーは調整一巡、22年3月期収益回復期待(2021/03/30)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事