車載用Liイオン電池市場好調 自動車市場の世界的低迷もxEVが伸び、連動し拡大

2021年4月2日 08:55

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矢野経済研究所が車載用リチウムイオン電池世界市場に関する調査

矢野経済研究所が車載用リチウムイオン電池世界市場に関する調査[写真拡大]

 世界的な温室効果ガスCO2削減の取り組みの中でxEV(電気自動車)が次世代の車両として期待され普及し始めている。コロナ禍の現在、自動車市場は世界的に低迷しているが、その中でHEVなどのxEVがシェアを拡大し、一部地域では販売台数自体が伸びているようだ。これに連動し車載用LiB(リチウムイオン電池)の市場も急速に拡大している。

 3月16日、矢野経済研究所が車載用LiBの世界市場を調査し、その推移・将来予測を行ったレポートを公表している。これによれば、2020年における世界市場規模は容量ベースで前年比125.9%の167.5GWh(ギガワット時)となり、xEV(EV、PHEV、HEV)の市場拡大と連動し大幅なプラス成長となった。タイプ別では、HEVが前年比120.3%の2.36GWh、PHEVが同183.6%の17.0GWh、EVが同121.6%の148.1GWhと推計されており、PHVでの伸びが目立っている。

 コロナ禍で20年の自動車世界市場は前年比マイナスとなったものの、欧州、中国を中心にxEVが前年を上回る推移となっており、欧州、北米、中国ではHEVの販売台数が伸び、欧州ではPHEVが牽引役となっている。LiB好調はこれに連動した動きだ。

 現在、各国で電動化政策が加速しており、欧州では世界で最も厳しい目標が掲げられ、自動車メーカーはHEVやPHEV等のみでは不十分で温室効果ガスを排出しないEVの販売割合を大きく引き上げる必要がある。中国では昨年、「省エネルギー・新エネルギー車技術ロードマップ2.0」が発表され、35年までに新車販売の全てを環境対応車とする方針が打ち出された。EVが軸となるがHEVにも注力度が上がっている状況のようだ。北米では、バイデン政権が規制強化へシフトすると見込まれるとともに、州による独自規制もあり、メーカーに一定量のEVやPHEV、FCVの販売を義務づけるZEV規制が市場の牽引役になると見込まれる。日本では昨年「2050年カーボンニュートラル宣言」が出され30年代半ばまでに内燃機関の新車販売ゼロを目指す方向だ。

 以上のような動向分析から成長率高めの「政策ベース予測」では、25年に835GWh、30年には1809GWhになると予測されている。また、「市場ベース予測」では、25年に422GWh、30年には764GWhになると予測されている。xEV市場は引き続き補助金政策が成長エンジンになっており、今後も各国の政策の動向が注目される。(編集担当:久保田雄城)

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