国際宇宙ステーションのロシアモジュールでエアー漏れ発生 亀裂を修復

2021年3月17日 08:34

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 ロシアのニュースサイトRIAノーボスチは12日、国際宇宙ステーション(ISS)のロシアモジュールにおいて、エアー漏れが発生していたと報じている。

【昨年も】国際宇宙ステーションの空気漏れ、再び調査

 エアー漏れが発生したのは、ロシアのズヴェズダモジュールの中間室。エアー漏れがあることは2019年に判明しており、2020年10月に最初の亀裂が発見されている。最近実施された修理活動の際、2つの亀裂をふさでいるが、その後の点検で11.5時間の間に52mmHgの気圧低下が認められ、修理の効果が十分でないことも確かめられているという。

 その後、アメリカの2人の宇宙飛行士が船外に出て修理活動にあたり、新たな亀裂を複数発見した。6時間47分に及ぶ船外作業の結果、亀裂は無事修復されたが、その間RIAノーボスチは4度にわたり、現状をインターネット上で報告し続けた。

 日本ではほとんど報じられることのなかったニュースであったが、国際宇宙ステーションに滞在中の5名の乗組員にとっては、緊迫感から目が離せない数時間であったろう。中でも船外で修理活動にあたったアメリカの飛行士、ビクター・グローバーとマイケル・ホプキンスの冷静沈着かつ長時間にわたる船外活動は、驚嘆に値する。

 宇宙空間ではほぼ真空に近いため、国際宇宙ステーション内との気圧差によって、微小な亀裂が、大破損事故の起点となる可能性もある。しかも、亀裂は複数存在していたため、そのリスクが計り知れないものだったことは想像に難くない。何事もなかったからこそ、大きなニュースとして日本で報じられることはなかったが、宇宙ではこのような緊迫感に包まれたドラマがまたいつ展開されるのかも予測がつかない。

 今回の亀裂の発生原因については何も報じられていないが、ロシア製のモジュールで亀裂が生じたということで、製作に携わった技術者たちはさっそく原因究明に乗り出しているに違いない。さしずめ、製作にあたった工場での製造記録が念入りに確認されたのではないだろうか。大事に至らなかったことは幸いであったが、この緊迫感をもたらした事件の教訓を次に生かしてこそ、人類の未来があるというものだ。(記事:cedar3・記事一覧を見る

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