2021年の原油相場はどうなる

2021年1月26日 10:52

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●減産規模を縮小

 2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、一時マイナス価格を記録した原油先物だが、2021年も先行きが見通せない状況となっている。年明け1月5日のOPECプラスの閣僚級会合がテレビ会議で開かれ、2月から減産規模を縮小することを発表した。

【こちらも】原油先物が9カ月ぶりの高値に 今後の相場は

 当初懸念されていた、大幅な減産縮小が見送られたことが好感されて、原油先物は上昇し、一時10カ月ぶりとなる1バレル=50ドルを記録する場面もあった。

●原油在庫増加

 新型コロナウイルス対策の行動制限が石油需要を圧迫しているという懸念がある。

 API(米石油協会)が発表した15日までの週統計によると、米国の原油在庫が当初の予想よりも増加している。

 ワクチンの接種が始まり、楽観的な見方があったが、行動制限の解除には至らず、原油の需要回復にも悲観的な見方が強まりそうだ。中国も春節前にロックダウンを拡大しており、期待されていた中国の需要にも陰りが見え始めている。

 中東諸国の減産よりも、感染拡大が収まり、世界が正常化することの方が原油価格安定のカギになるかもしれないが、リスクはそれだけではない。

●バイデン政権誕生もリスク?

 20日に大統領に就任したバイデン新大統領は、脱炭素化を掲げている。

 就任直後には、パリ協定に復帰を表明し、カナダ油田とメキシコ湾岸の製油所を結ぶパイプライン「キーストーンXL」の建設認可を取り消すなど、普通に考えるとバイデン政権下では原油価格の下落は避けられないと考えるだろう。

 しかし、テキサスの石油業者だったジョージ・W・ブッシュ大統領時には米国の原油生産量は減り続けており、バイデン氏と同じく環境政策に力を入れており脱原油の急先鋒のようなオバマ大統領時には、原油生産量は増えていた。

 必ずしも大統領の方針と原油生産量は比例するとは限らず、原油価格についても同様だ。

 バイデン氏が大統領選で勝利した時は、同時期にワクチン期待もあったにせよ原油価格が約10%上昇した。

 ワクチンの効果で感染拡大が収束して原油価格が上昇するシナリオも、逆に感染が収まらず原油の在庫が積み上がって下落するシナリオもその通りに価格が動くとは限らず、2021年の原油価格相場は誰にも予想できないだろう。 (記事:森泰隆・記事一覧を見る

関連キーワード原油パリ協定新型コロナウイルス

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