梅雨の悩みで一番多い、「部屋干し」問題の解決法

2020年6月21日 19:30

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記事提供元:エコノミックニュース

「洗う~干す~取り込む~たたむ~しまう」という一連の作業が「洗濯専用室」で完了する

「洗う~干す~取り込む~たたむ~しまう」という一連の作業が「洗濯専用室」で完了する[写真拡大]

 新型コロナの緊急事態宣言が解除されて、ようやく外出できると思いきや、扉を開けると外は雨。どんよりとした雨雲に心を曇らせている人も多いのではないだろうか。

 6月10日に近畿地方、11日に関東甲信越地方、14日には、東北北部の梅雨入りが発表され、早くも12日に梅雨明けをした沖縄を除いて、ほぼ日本全国が梅雨入りした。気象庁発表の長期予報によると、今年の梅雨の降水量は、平年並みか平年よりも多い予想。とくに西日本では7月中旬頃にかけて日照時間が平年よりも少なく、曇りや雨の日が多くなりそうだ。新型コロナ対策も大事だが、気温の変動も激しいので、体調管理には充分注意していただきたい。

 梅雨時期の困りごとと言えば、代表的なものが「洗濯」だ。

 WebデザインやEC運営等を行う株式会社エールデザインが昨年、全国の10代から80代の男女を対象に行ったインターネット調査でも、「梅雨の悩みごとはなんですか?(複数回答可)」という問いに対し、151人中143人が「洗濯物が乾きにくい」と回答している。

 雨が続くと、どうしても部屋干しの回数が増えてしまう。とくに夫婦共働きの場合、帰宅後、夜に洗濯し、そのまま部屋干しをするという家庭が多いようだ。部屋干しは、仕事中でも天候を気にしなくていいし、花粉などが付着する心配も減らせるというメリットがある。しかし、部屋干しはカラッと乾きにくいうえ、衣類にはどうしても独特の部屋干し臭が残ってしまう。また、干している間、居住空間の見た目も悪くなり、部屋に湿気がこもって、カビやニオイの原因にもなってしまう。

 最近では、一般の家庭でも洗濯乾燥機の普及が進んでいるが、生地などによっては使いたくない衣類もあるし、光熱費もかかってしまう。また、夜に乾燥機を回すと騒音が近所迷惑にもなりかねないという理由で、使用を躊躇してしまう人も少なくないようだ。また、浴室乾燥機も便利だが、干せるスペースが限られている上、入浴時間も制限される。そんな理由で、結局、普通に部屋干ししているという家庭は多い。

 部屋干しの悩みを少しでも減らすには、できるだけ短時間で効率的に洗濯物を乾かすしかない。何か良い方法はないものだろうか。これについては、住宅メーカーの積水ハウスが興味深い実験を行い、その結果を公表している。

 洗濯物が乾きにくい真冬の夜の気温や湿度を想定し、洗濯専用室に4人家族分の洗濯物を部屋干し。様々な方法で乾燥のスピードを比較してみたところ、自然乾燥では24時間以上かかるのに対し、換気扇を作動させると約18時間で乾燥したという。さらに扇風機を加えると約11時間、換気扇と除湿機を作動させると、なんと約6時間、自然乾燥の4倍の時短に成功したというのだ。6時間なら、就寝前に干せば、朝にはほぼ乾いている。電気代も80円程度なので、コインランドリーなどよりも断然おトクだ。

 積水ハウスでは、この調査結果をもとに、部屋干しの効率を上げるためには専用のスペースを設けて、換気扇や除湿機を備えて置くことをすすめている。また、「洗う」「干す」だけでなく乾かした後の「取り込む」「たたむ」「収納する」という、面倒な一連の作業をまとめて1カ所でこなせる「洗濯専用室」を提案している。洗濯機、室内干しスペース、収納を一つの空間に設けることで、洗濯中の動線を限りなくゼロにして負担軽減につなげている。専用室といわれると贅沢なイメージを持つかもしれないが、そこまで広いスペースでなくても実現可能、毎日使う場所であることや、部屋干しの悩みを一気に解決できること、そして忙しい家事の時短になるのであれば、充分に検討する価値はあるのではないだろうか。

 梅雨時期は、湿気もあり、ついついイライラしてしまいがちだ。少しでも家事の悩みや負担を減らし、家族が楽しく過ごせるように、暮らしを工夫したいものだ。(編集担当:藤原伊織)

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