FOMC通過で調整色、再度反発に転じるか? 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)

2020年6月16日 16:19

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記事提供元:フィスコ


*16:19JST FOMC通過で調整色、再度反発に転じるか? 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)
皆さん、こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子です。まずは、先週のマーケットを振り返ってみましょう。

前週末6/5の米5月雇用統計が予想外に好調な結果だったことを受け、週初めは109円台の円安方向に動きましたが。その後は、一時106円58銭まで下落と調整色を強める一週間となりました。レポートでは『FOMCを控え、イールドカーブ・コントロールの思惑を背景に米長期金利が低下したほか、NY株式市場の調整が進んだこともリスク回避の円買いにつながりました』と分析しています。

ユーロは、FOMCを受けて対ドルで3/10以来の高値となる1.1422ドルまで上昇しましたが、ドル/円が円高に振れるに伴い、ユーロ/円も軟調な値動きとなりました。『5月半ば以降、日足・転換線を下値支持線として上昇基調を続けてきたユーロ/円は6/11に転換線を下回ったことで下落に拍車』、一時120円25銭まで下落しましたが、ドイツの減税政策などが好感され週末に幾分持ち直しています。

さて、今週のマーケットはどうなるのか?チェックすべきポイントについて住信SBIネット銀行の「ウィークリーレポート」を見てまいりましょう。

今週は注目となる経済指標が目白押しです。既に発表された中国5月鉱工業生産や小売売上高のほか、『6/18には6月のISM製造業景況指数の先行指標となるフィラデルフィア連銀製造業景況指数の発表があり、こうした一連の指標が予想以上に改善し、景気回復期待が高まれば、先週のドル安・円高の調整局面からの回復も期待されます』と伝えています。

また、今週のユーロの動きについては、EU首脳会議での議論が注目となりそうです。『ドイツのショルツ財務相はEU復興基金について夏の終わりまでの合意を望むとの発言も聞かれる中、予算の拡大に否定的とされるオーストリア、デンマーク、スウェーデンをはじめとする4ヵ国からの発言に注意が必要です』と考察しています。

ポンドの動向に関しては、『先週6/12の英4月の月次GDPや鉱工業生産が予想を大幅に下回ったことで、英経済の回復に懐疑的な見方も見られる中、6/19発表の英5月小売売上高が改善するか』がひとつのカギとなりそうです。また、『6/18の英中銀政策委員会での債券買入額の増額のほか、イールドカーブ・コントロールなどの緩和策が示されるか、またマイナス金利の導入に対する議論について公表される議事要旨の内容にも注目が集まります』と伝えています。

豪ドルの動向をめぐっては雇用統計を受けた反応が注目となりそうです。『6/18の豪5月雇用統計で就業者数の減少が4月の59.43万人減から12.5万人減まで改善される見通しの一方、失業率は4月の6.2%から7.0%へ悪化する』と見られており、5月鉱工業生産などの中国経済指標や豪中銀政策委員会議事要旨への反応もふくめ注意が必要と伝えられています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「ウィークリーレポート」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子《CN》

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