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コロナが中国のスマートシティ実装を加速化、人類は労働から解放される?
新型コロナウイルスの震源地・武漢市では、都市のAI・ロボット化・スマートシティ化が急速に促進されている。これは、何十年も先になると目されていた産業の無人化・ロボット化が急接近したことを意味するのだ。つまり、人類が労働から解放される社会がいよいよ現実味を帯びてきたということだ。
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武漢では、早くから5G通信インフラの整備が進められており、AIとロボットによる新技術が十分に発揮できる環境にあった。今回のロックダウンでは、EC最大手JD.com(京東)が、30台の無人配達車両を市内に走らせた。医療品などの重要物資を自動配送したのだ。このことも武漢の感染拡大が食い止められた要因となっている。
また武漢では、ネットによる遠隔医療や検査、ドローンによる治安パトロール、無人車両による食料配給やゴミ収集システムが実装された。官民一体の巨大オープンデータによるデジタル社会ガバナンスの取り組みや、AIによる感染者接触確認アプリも活躍した。平時であれば何年も先とされた新社会システムの導入にも成功している。市民が耐えた77日間の都市封鎖は過酷であったが、世界に先駆けてロックダウン解除を成し遂げた要因となった。
今、世界各地で進められているスマートシティ構想だが、人の労力に頼らぬフルオート社会をもたらすと期待されている。日本ではトヨタのウーブン・シティや福島のスマートシティ会津若松をはじめ、国内10カ所で着々と進行中だ。
都市をスマートシティ化する意義については、今回のパンデミックによる世界各地のロックダウンが明らかにしただろう。AI・ロボットを労働力とする都市であれば、感染パンデミックだろうと、危機的な少子高齢化であろうと問題はない。社会の基本的な労働をAIやロボットに任せることで、ヒューマンライフに必要なモノ・サービスが安定供給されるからだ。それゆえに、各企業はAI・ロボット化を一斉に進めることだろう。
だが、これまで必死に労働力を提供してきた大多数の市民には、いったいどのような未来が待っているのか?
今回の日本の緊急支援策を見ると、日本人労働者の過酷な未来が透けて見えるようでならない。現実問題として中小の企業は運営資金の確保がままならず、補助金を求める個人の中にも待ちきれない人が出始めている。コロナによる負担が重くのしかかる国民をどう養っていくのか、政府にはその早急な答えが、政否応なく問われているのではないだろうか。(記事:TO・記事一覧を見る)
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