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フリーランス人口増加のいま、ケア体制を急ぐべき
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ランサーズ(個人間/個人法人間の業務委託・受託を仲介するプラットホームを運営、昨年12月上場)発表の『フリーランス実態調査19年度版』によると、国内のフリーランス人口は約1087万人。15年版調査から20%近く増加。国内労働人口の約6分の1に相当し、経済規模で見ると20兆1000億円になるという。
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一口にフリーランスと言っても、「副業として」もいれば「フリーランスオンリー(いわば自営)」もいる。私も(年金受給者ではあるが)フリーランスの記者(自営業者として青色申告している)。
若手の同業者も少なくない。紙媒体の衰退でネット媒体の記事書きをしている向きが殆ど。中にはそれなりの金を稼ぐインフルエンサーとして頭角を現している者もいるが、極々まれ。大方は「原稿を書くのが好きだから」と突っ張り?「預金通帳と睨めっこの日々を送っている」組。
最近、そんな一人から一杯やりながら愚痴っぽく、「僕のような生き方をする者を理解してくれる(賃貸)仲介業者を知りませんか。フリーランスは賃貸業者がいい顔をしないのですよ」と尋ねられた。その場は「よし、知り合いの不動産業者に聞いてみよう」と逃げたが、気になり調べてみた。
この3月2日に、フリーランス専用の問い合わせ窓口を設けた業者がいることを知った。情報源は「薄給だけど不動産業界紙の記者なので、その種の心配はしたことがない」という30歳そこそこの記者。業者名はビレッジハウス・マネジメント。全国で約10万戸の賃貸住宅「ビレッジハウス」を管理する会社。客を装い問い合わせてみた。こんな答えが返ってきた。
「家賃債務保証会社は使っていない。当社独自の基準で入居審査を行う。フリーランスの方の入居受け入れを強化するために専用窓口を開いた」
「これまでにも家賃の滞納リスクが高いとされる(途上国からの)外国人労働者や、高齢者を受け入れてきた実績がある。収入を証明する書類は提出してもらうが、フリーランスを理由に断ることはない」
また、こんな事例も知った。フリーランス専門の家賃債務保証を展開する企業に、リースがある。リースは全国100社の不動産会社と提携している。これまでに1200件の家賃債務保証契約、200人への与信サービスを行っている。
そんな同社は昨年12月に冒頭に記したランサーズと提携した。ランサーズからフリーランスの仕事の件数・金額、発注先の評価などのデータを取得。それに基づきフリーランスの家賃額の上限を判断、上限金額の与信を行うのだという。
フリーランスの労働人口が増加傾向にある中、フリーランスの生きざまを(見)守る枠組みの整備は不可欠であろう。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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