スバル・XV/インプレッサ大幅改良 欧州でトヨタ方式HV発売 新EVコンセプト発表

2020年1月27日 17:41

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インプレッサSPORT「2.0i-S EyeSight」の インテリア(画像: スバルの発表資料より)

インプレッサSPORT「2.0i-S EyeSight」の インテリア(画像: スバルの発表資料より)[写真拡大]

 スバル・インプレッサ/XVが2019年11月に大幅に改良された。主に、運転支援システムの向上である。「3年経てば古代の遺物」となってしまうパソコンやスマホの世界に、自動車も近付いてきた感がある。

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 クルマも、常にソフト面の機能向上が必要な時代となってきたのだ。スバルは、2眼式カメラでのコントロールを基本としているこれまでのアイサイトに、前車を捉えて操舵支援の出来るツーリングアシストの機能を追加してきた。

 アイサイトは、これまで路上の白線を読み取って操舵も支援してきたが、渋滞によって速度が下がったり発進と停止を繰り返したりすると、白線を読み取れなくなってしまっていた。そこで白線に沿うだけではなく、前車を感知して追跡が出来るようにしたのがアイサイト・ツーリングアシストだ。

 また、スバルは技術分野に特化した説明会を1月20日、報道陣やアナリスト向けに開いた。その内容から、これから先の目標について3つの重点事項があると受け取れる。

 (1)2030年までに、全世界販売台数の40%以上をEVもしくはHV車(電動車)にする。

 (2)2030年代前半に、全てのスバル車に電動技術(EV・HV・PHEVなど)を搭載する。

 (3)2050年に、Well-to-Wheel(油田から車輪)において、新車平均(走行時)CO2排出量を2010年比90%以上削減する。

 スバルは電動車技術をトヨタから導入する決断を下しているが、「ボクサーエンジン+トヨタHVシステム+AWD」方式を進め、独自性を担保していく。

 100万台程度のメーカーが自動運転などの新規開発費を独自に進めることは難しいため、トヨタグループからの技術支援を受けて実現していくことになる。同時に、スバルの独自性を保つことが大変重要だ。その背景には「利益率が高い」ことの持続が挙げられる。

 スバルは、販売先が北米に依存しており中国などでは出遅れているが、弱小メーカーとしては特別に高い利益率を誇っている。その秘訣はあまり話題にならないのだが、北米での「スバリスト」と呼ばれるコアな支持者による独自の販促活動に支えられている。

 もちろん商品構成が市場に受け入れられてきたのだが、「販売奨励金」をあまり出さずに拡販出来てきたのは「スバリスト」の支持であり、スバルの利益率にとって大きい存在だ。

 スバリストの「ラブキャンペーン」など、ユーザーが他のユーザーに「クルマの使い方、メンテナンス」などについて組織的にフォローしている態勢があって、ユーザーの満足度が高い結果を作り出すことが出来ている。これを各メーカーが真似をしないほうが不思議だが、利益率の低いマツダやホンダが研究しないのはどうしたことだろうか?(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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