NYの視点:米12月雇用統計で強い米国の労働市場を確認へ

2020年1月9日 07:40

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記事提供元:フィスコ


*07:40JST NYの視点:米12月雇用統計で強い米国の労働市場を確認へ
米国労働省はワシントンで1月10日に最新12月の雇用統計を発表する。市場エコノミストは平均予想で、失業率が3.5%と50年来の低水準を維持、非農業部門雇用者数は前月比+16万人と、11月の+26.6万人から伸び鈍化するものの、健全な伸びが継続すると予想している。

先行指標の中で、米労働省が発表する雇用統計と最も相関性が強いとされる民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の12月分は前月比+20.2万人と、予想外に4月来の20万人台の増加となった。11月分も6.6万人から12.4万人に上方修正されており、雇用統計にも期待が集まる。

また、米国経済の7割を消費が占めるため注目される米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数の12月分の雇用は55.2と、11月の55.5から小幅低下したものの70カ月連続で50を上回り拡大となったことも期待感に繋がる。一方で、全米の製造業活動を示すISM製造業景況指数の雇用は45.1と一段と悪化、5カ月連続で縮小、製造業関連の雇用の低迷が、全体指数を抑制する可能性は残る。

強い労働市場は賃金の上昇に繋がり消費を押し上げ、2020年の米国経済の成長を引き続き支援していくことになりドル支援材料となる。現在の地政学k的リスクが長期化、深刻化しない限り、米連邦準備制度理事会(FRB)も2020年を通じて政策金利を据え置くと見られる。

■12月雇用統計の先行指標

・ISM非製造業景況指数:雇用55.2(11月55.5、6カ月平均54)

・ISM製造業景況指数:雇用45.1(11月46.6)

・米・12月ADP雇用統計:前月比+20.2万人
(予想:+16.0万人、11月:+12.4万人←+6.7万人)

・NY連銀製造業景況指数:
雇用(現状):10.4(11月10.4、6カ月平均4.5)
週平均就業時間:0.8(11月2.3、6カ月平均2.6)

6か月先
雇用:12.4(11月12.5、6カ月平均14.5)
週平均就業時間:+10.1(11月5.5、6カ月平均+2.3)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):+17.8(11月+21.5、6カ月平均+20.3)
週平均就業時間:+7.7(11月+5.2、6か月平均+11.1)

6か月先
雇用:28.6(11月24.0、6か月平均25.9)
週平均就業時間:19.1(11月14.8、6か月平均11.2)

・消費者信頼感指数(%)

雇用現況(%)
十分:47(11月44、前年45.5)
不十分:39.9(11月43.6、42.3)
困難:13.1(11月12.4、12.2)

6カ月後の予想
雇用
増加:15.3(11月16.5、前年16.6)
減少:14.9(11月13.4、14.6)
不変:69.7(11月70.1、68.8)

所得
増加:21.1(11月22.9、22.4)
減少:7.7(6.2、7.6)
不変:71.2(70.9、70.0)

・失業保険申請件数

件数 前週比 4週平均 継続受給者数

12/28/19| 222,000| -2,000| 233,250 | n/a |n/a
12/21/19| 224,000| -11,000| 228,500 | 1,728,000
12/14/19| 235,000| -17,000| 225,750 | 1,723,000
12/07/19| 252,000| 49,000| 224,000 | 1,725,000
11/30/19| 203,000| -10,000| 217,750 | 1,671,000
11/23/19| 213,000| -15,000| 219,750 | 1,699,000
11/16/19| 228,000| 1,000| 221,250 | 1,642,000
11/09/19| 227,000| 16,000| 217,500 | 1,697,000
11/02/19| 211,000| -8,000| 215,250 | 1,692,000

■市場予想
失業率:3.5%(11月3.5%)
非農業部門雇用者数:前月比+18万人(11月+26.8万人)
民間部門雇用者数:前月比+15.3万人(11月+25.4万人)
平均時給:予想:前月比+0.3%、前年比+3.1%(11月+0.2%、+3.1%)《CS》

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