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東芝、距離測定AIを開発 単眼でステレオカメラ並みの精度実現
今回開発された技術の概要。(画像: 東芝の発表資料より)[写真拡大]
東芝は25日、ぼけの状態をAIが解析することで、市販の単眼カメラでもステレオカメラ並みの距離測定を実現する立体認識AIを開発したと発表した。高精度の距離測定が可能な単眼カメラにより必要とするスペースを縮小でき、コストの削減を可能とする。東芝は30日から韓国で開催のInternational Conference on Computer Vision(ICCV2019)で、このAIの成果を発表する。
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近年、工場でのロボットによる製品のピッキングや、ドローンを使った遠隔地でのインフラ点検など、カメラの小型化と高度な画像把握技術が求められる場面が増えている。このため、小型の単眼カメラに搭載する測定技術に注目が集まっており、AI 技術を活用した距離測定技術の開発が盛んとなっている。
一方で単眼カメラによる焦点までの距離測定の精度は、AIが学習して蓄積した画像情報が関係するため、蓄積した画像情報と異なる風景を撮影すると、距離測定の精度が極端に低下するという欠点があった。
東芝はAI技術を用いて計測することで、これらの課題を解決した。これまでは、ピント位置からの距離が同じであればぼけの形状が同じとなるため、ぼけの形状をもとに、焦点までの距離を測定することは難しいと考えられていた。だが、ぼけの形状を実際に計測すると、ピント位置からの焦点が同じ位置であっても、大きく異なることが判明した。
そこで東芝は、レンズの位置からのぼけの形状をAIに解析させることで、市販のカメラで撮影した1枚の画像から距離を測定することができるAIを開発した。
今回東芝が開発した立体認識AIは、工場で製品を判別するセンサーや、インフラの点検を行うために使用するドローンなど、高精度の測定を必要とする小型カメラへの活用が期待される。今後、東芝は市販のカメラとレンズを使用して汎用的に利用できることの検証を行い、2020年度を目途に実装を進めていく。(記事:まなたけ・記事一覧を見る)
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