JAXA、NASAの有人月面探査「アルテミス計画」に参加へ

2019年9月25日 11:38

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日、米国航空宇宙局(NASA)との共同声明を発表し、2024年に予定されているアメリカ主導の有人月面探査ミッション「アルテミス計画」に参加することを明らかにした。

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 人類がかつて初めて月に降り立った「アポロ計画」のことを知らぬ人はそうあるまい。1969年7月21日のアポロ11号ニール・アームストロング船長以来、月への有人着陸探査は計6回行われている(すべてアポロ計画に含まれる)。現在のところ、人類最後の月面着陸はアポロ17号による1972年のミッションである。

 以来約半世紀、アメリカは再び月面着陸計画を予定している。それがアルテミス計画である(なお、神話の女神アルテミスはアポロと双子の関係にある)。月の周回軌道上に小型の宇宙ステーションを建設し、2024年、有人月面着陸を行う予定だ。

 計画そのものはもともと、2004年に提唱されていたのだが、予算の問題などがあって中止されていたのを、2019年3月にペンス副大統領が計画の再導入を明らかにしたものである。NASAによれば、トランプ大統領からの強い要請に基づくものであるという。

 2019年5月には、トランプ大統領と安倍首相によって、月面探査に関して協力関係を結ぶことに関しての同意が行われた。今回の協力関係の発表はそれに基づくものである。

 JAXAからは、月周回有人拠点の構築に関して、日本の新型宇宙ステーション補給機HTV-Xや、H3ロケットを活用した居住機能に関する補給ミッションを含む提案が行われているという。また、ミッション「アルテミス1」において、JAXAが提供する2つの小型衛星が打ち上げられる予定となっている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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