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燃費制限をクリアするためPHEV続々登場 BMW・330eシステム最高出力292p
BMW 330e iPerformance(画像: BMWの発表資料より)[写真拡大]
「エクストラブースト」で10秒間だけ292phが可能。BMWは、330eを新型3シリーズに加えた。これはプラグインハイブリッド(PHEV)で、ヨーロッパの新燃費基準に対応していくものだ。
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欧州規制においては、PHEVによりEV走行が長くできると、燃費を良くなったように計算できる基準を設けている。これは、ディーゼル規制によってVWなど多くのEU企業が不正を犯し、トヨタ、ホンダなど日本企業のハイブリッド(HV)車に抗せなくなってくるのに対抗しようとするものでもある。中国と同じように、日本メーカーのエンジン製造技術の高精度に追いつけないとの危機感があるのだ。
2030年には、さらに37.5%削減することを欧州議会は決めている。これに沿った方向性で、BMWもPHEVを充実させてきているのだ。12.0kWhバッテリーで、EV走行航続距離は最大66kmとなった。
BMW・新型330eのハイブリッドパワートレインは、2.0L直列4気筒ターボエンジンの最高出力184ps・最大トルク300Nmと、モーターの最大出力136ps・最大トルク265Nmの組み合わせだ。このパワーユニットは先代330eと基本的には同じだ。
しかし、新型330eには「エクストラブースト」機能が搭載された。これは最長で10秒間だけ許される機能だが、システム最高出力は旧型の252psから40ps上乗せとなり292psになった。これにより、システム最大トルクは420Nmだ。
このようなシステムは、モータースポーツのF1などでは見受けられたものだ。F1では、エンジン最高回転を通常使用回転数のレッドゾーンで短時間使用するものだった。中には、ニトログリセリンを混ぜた燃料を短時間だけ使用するものもあった。
市販車である今回の新型330eはどの様なシステムなのであろうか?それによって0-100km/h加速タイムは5.9秒、最高速は230km/hを発揮する。EV走行時の最高速は140km/hに制限されているが、これはモーターの有効トルクが高回転数ではなくなる特性によるものだ。今後、BEVとなり高速領域もモーターだけで走行するとなると、やはりモーターにもミッションが必要となるかもしれない。
BMW・新型330eのハイブリッド燃費は、最高で62.5km/Lと発表されているが、これはどういった計算によるものなのかが問題だ。満充電でバッテリーだけで走っている時間が実際の走行パターンとは一致しないからだ。ポルシェBEVも全力でアウトバーンを飛ばした場合、1時間とはバッテリーは持たないそうだ。まだまだバッテリーの開発を待たなければならないのが現実だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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