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【どう見るこの相場】気忙しいイベントドリブンの間隙を縫って5G関連の搦め手銘柄にFRB的な予防的投資
ついつい「越えても越えてもホンダラホダラダホイホイ」とボヤキが口から出てしまう。かつて「クレイジーキャッツ」が歌ったヒット曲『ホンダラ行進曲』の一節である。昨今のマーケットは、重要イベントが目白押し、間断がないからだ。投資スケジュールに従ってイベントを先買い・先売りするイベントドリブンを敢行して、当たり曲がりはともかくそのイベントを通過して、さて一件落着かと期待すると、裏腹にまたまた次の重要イベントが控えていて強気か弱気かイベントドリブンの判断を迫られる。誠に気忙しく、振り回されっ放しで、そのたびごとのボヤキである。
米国市場では、7月10日、11日のパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言の重要イベントを終え、予防的利下げの確度が高まったとして3主要株価指数が揃って最高値を更新したが、次の重要イベントとして今週から企業業績の発表が控えている。小幅減益転換が市場コンセンサスとなっているが、それほど悪くない、織り込み済みとして週明けも米国のダウ工業株30種平均(NYダウ)はさらに史上最高値追いとなった。続いて7月29日、30日に開催されるFRBのFOMC(公開市場委員会)では、堅調な経済指標の発表が続いていても本当に予防的な利下げを決定するのか、あるいは利下げは、逆に米国景気後退への懸念を強めるのでないか、、材料出尽くしになるのではないかという慎重な見方も一部にあるようで、企業業績同様に安心はできない。
わが東京市場も、前週央までにETF(上場投資信託)の分配金捻出のための決算売りの需給イベントを通過したが、やはり7月10日の安川電機<6506>(東1)の2月期第1四半期決算発表を皮切りに3月決算会社の主要企業の第1四半期決算発表、7月21日投開票の参議院選挙、7月29日、30日開催の日本銀行の金融政策決定会合と重要イベントが続く。FRBの予防的利下げは、円高・ドル安要因と日本株には逆風になるだけに金融政策決定会合の舵取りは要注目となる。
また、折からホルムズ海峡の軍事緊張が風雲急を告げ、米国から有志連合結成の働き掛けがあったと伝えられている。安倍晋三首相とトランプ大統領との首脳会談では、日米貿易協議の合意は参議院選挙後にと政治的に配慮されたが、仮りにペルシャ湾へ自衛艦派遣などの前倒しプレッシャーが強まることがあれば、参議院選挙への影響なども予断が許さないということになるはずだ。3連休明けの東京市場が、週明け発表の中国の4-6月のGDP(国内総生産)が、市場予想並みだったものの、1992年の公表開始以来、最低の伸びにとどまったこともあり、連日の最高値追いとなっているNYダウに素直にどこまで追随できるのか気掛かりとはなる。
心配したらきりがないのだが、この心配を個人投資家以上にしているのが、機関投資家などのファンドマネージャーだろうと推定される。ファンドの運用上、一つ一つのイベントの投資価値を分析し投資行動の正当性を明らかにして運用パフォーマンスの向上を迫まれるからだ。パフォーマンス次第ではお役御免となる心配もしなくてはならないことになる。では個人投資家はどうか?
もちろん個人投資家も、一括りにはできず、超短期志向のデイトレーダーや目端をきかせたゲリラ投資家なども混在して多様な投資スタンスが窺えるが、煩わしいイベントに振り回されずむしろイベントドリブンの間隙を縫う投資スタイルを堅持している投資家も見受けられる。そうした投資家が狙いをつけている銘柄の一つに5G(第5世代移動通信システム)関連株があるようだ。しかも買っている銘柄は、一丁目一番地の本丸株でなく、低位株・小型株などの搦め手株である。米トランプ政権による中国の華為技術(ファーウエイ)への禁輸措置で一時、人気離散となった5G関連株だが、搦め手株から本丸株へジャンプアップして人気復活があるのか、搦め手株独自の相場形成に終わるのか、ここはFRBを見習って予防的投資にトライしてみるのも一考余地がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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