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マツダ・直6エンジンFR、Dセグメントは(1) 新CX-5か? 新マツダ6(アテンザ)か?
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かねて噂となっていたマツダ・直列6気筒エンジン搭載FRレイアウトの大型車は、SUV(多目的スポーツ車)のマツダ・CX-5のモデルチェンジ車ではないかと見られている。新規開発の6気筒エンジンは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジン両方であると思われる。ガソリンエンジンは、マツダ3搭載でデビューする「SKYACTIV-X」を6気筒化したものと見られる。
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まずマツダ・CX-5をFRにするとの見方は多少無理が感じられるが、新規マツダ6(アテンザのモデルチェンジ)とする見方も残っている。それは、マツダが目指しているBMWやベンツといったプレミアムブランドへ近づくには、直列6気筒エンジン、FR(フロントエンジン、リアドライブ)レイアウトのDセグメントセダンが必要だからだ。
2019年5月9日、マツダは2019年3月期決算説明会を開催した。この時、直列6気筒エンジン、FRレイアウト用プラットフォームの開発を、中期経営計画の中の商品計画として以下の要点で発表した。
「直列6気筒SKYACTIV-Xガソリンエンジン」、「直列6気筒SKYACTIV-D GEN2ディーゼルエンジン」、「エンジン・ミッションのAWDを含む縦置きアーキテクチャー」、「48Vマイルドハイブリッド・プラグインハイブリッド(トヨタ方式採用か?)」。
「SKYACTIV-X」エンジンとは、マツダがSPCCIと呼ぶ「HCCI(Homogeneous Charge Compression Ignition)予混合圧縮着火」で、超希燃焼を実現したエンジンだ。非常に薄い混合気を燃焼させてガソリンエンジンの熱効率を飛躍的に上げ、燃費改善に道を開く技術として期待されるものだ。この横置き4気筒FFにレイアウトされたマツダ3のエンジンの排気量1997㏄で、1気筒あたり499.25㏄のシリンダーを、今後6気筒にすることにより排気量2996㏄となることが予想される。
またマツダ3では、24Vのマイルドハイブリッドが付加されているが、「新CX-5」または「新マツダ6」では「48Vマイルドハイブリッド」として装備してくることが予測されている。これは、トヨタ・プリウスなどHV車の多くが装備する100V程度の高い電圧であると、配線や安全装置などでコストがかさむのを避けるものだ。
48V電動スーパーチャージャーでターボラグを無くし、慣性運動をブレーキで熱として放出していたエネルギーを電気として回生し(回生ブレーキ)、加速時などモーターでのアシストに利用して車両全体としての無駄を省く仕組みだ。F1やルマン24レースで蓄積されてきた技術だ。
プラグインハイブリッド(PHEV)については、トヨタが特許を開放したトヨタ方式トルクミックスシステムを採用してくる可能性が高い。マツダは、エンジンの熱効率向上で発電を含めて考えると、純粋電気自動車(BEV)よりも経積効率が高くなると見てエンジン開発に取り組んでおり、マツダ3「SKYACTIV-X」エンジンでは43%程度を実現していると言われる。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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