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ドライビングの楽しみを語ろう「FR車の魅力」(1) マツダ・ロータリーRX-9はFMR
トヨタ・クラウンに採用されているTNGAのFRプラットフォーム。(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
車の運転を楽しむなら、FR・FF・MR・RR・AWDなど、エンジン装備の位置と駆動輪の位置の差を感じとれたほうが、面白さは増すだろう。日常の足として、またドライブをみんなで楽しむなどの一般的なクルマの価値では、FF、FRなど考える必要もない。
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しかし走る物体である自動車は、重量配分、駆動輪で大きく操縦性が左右されるため、エンジン配置と駆動輪の関係を見逃すことはできない。「クルマのことを理解する第一歩」と言えるであろう。
特殊な形式では、FMR(フロントミッドシップリアドライブ)とでも言うべき配置がある。これは恐らくは、マツダのロータリーエンジンスポーツカーであるRX-8やRX-7などしかないであろうか?
ロータリーエンジンはその構造的レイアウトから、排気量が少なくても大馬力となり、エンジンサイズが小さくできる。そのため、フロントエンジン配置でもホイールベースの中にエンジン重心を搭載出来ることとなった。
RR(リアエンジンリアドライブ)も加速時にリアに重心をかけられるため、加速時には有利な点も多いが、現代ではポルシェ・911シリーズぐらいであろう。それは、RRで大馬力であると逆にリアが流れる特性となり、操縦が難しいからだ。
現代の主力はFF(フロントエンジンフロントドライブ)・FR(フロントエンジンリアドライブ)なので、出来るだけ絞って話を進めよう。
■配置はホイールベースが基準
まずエンジンの重心が、ホイールベースを基準としてどの位置にあるのかで「FR」の「F(エンジン配置)」が決まる。車軸の前にエンジンの重心位置があれば「フロントエンジン」となり「F」となる。「FR」の「R(駆動輪)」は「リアドライブ」で、駆動輪がリアであることを示している。「FF」はフロントエンジン、フロントドライブである。
想像すれば、フロントのエンジンからリアタイヤまで、駆動力を伝えるメカニズム(ドライブシャフトなど)が必要になるのが「FR」で、直接フロントタイヤを駆動して車室の下に余計なメカニズムがないのがFFなのだ。そのため、車室の床がフラットであるのは、ほとんどFFである。
■FF・FRは実用的で、FFはパッケージングが楽になる
現代ではFR、つまりフロントエンジンマウントでリアドライブの形式にこだわっている車は、ベンツ・BMW・ジャガーなど高級車に多くなっている。日本ではトヨタ・クラウンが代表格だが、以前は多くの国産車がFR形式をとっていた。
最近ではFFが多くなっているが、それは自動車全体のパッケージングが楽になるからだ。エンジン、ミッションなどの設計も進歩して、エンジン横置きのレイアウトがとりやすくなり、小型車の車室を広くとるにはFFが最適と思われる。FFはエンジン回りの機械部品をまとめやすく、全体のパッケージングに余裕が出る。それでは逆に、「何故、FR形式のこだわるのか?」が問題になってくる。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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