JALとNTTコム、3Dホログラムとビデオ通話による受付サービスを実験

2019年4月12日 08:30

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実験のイメージ。(画像: 発表資料より)

実験のイメージ。(画像: 発表資料より)[写真拡大]

 JALとNTTコミュニケーションズは10日、共同で3Dホログラムとビデオ通話による受付ビスの実験を行うと発表した。サクララウンジの受付に3Dホログラムのディスプレイを設置し、ビデオ通話と組み合わせて受付業務を行う。無人の受付に設置されたディスプレイが利用者を受付からシャワールームへ案内しようとする実験だ。

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 ラウンジの受付に利用者が来訪し、空中に浮かぶ「コールボタン」を押す。すると3Dホログラム・ディスプレイに映し出された受付スタッフの映像と音声が、シャワールームに案内するというシステムである。指定のシャワールームのロックはリモートコントロールで開錠する。満室の場合は、空き次第携帯電話にSMSにて連絡が来るようになっている。

 「ホログラム」とは、特定の人物や物体を撮影し、それをデータ化してディスプレイに映し出す技術である。今回の場合は、受付に設置されたガラス製の特殊パネルに受付女性が映し出され、音声によって利用者をシャワールームに案内するシステムである。映像はまるでそこに実物の女性がいるかのようなリアルな立体映像である。

 その場にいないスタッフが遠隔操作によってパネルを操作し、受付に訪れた利用者をシャワールームに案内する。実施場所は、羽田空港国際線サクララウンジのシャワールーム専用受付カウンター。実施期間は4月10日から21日までの予定。

 実験に携わる両社は、上記実験期間中に寄せられる利用者の評価に基づき、今後の実用化に向け改良を加えるという。このシステムが実用化されれば、その応用範囲は限りなく広がることになろう。

 空港のチェックインカウンターのように、会話による案内だけではなくその場で何らかの手作業を行うケースには不向きであろう。しかし企業の受付など、会話だけで完結する職種にはピッタリのシステムと言えよう。これからは、無人の受付カウンターに置かれたパネルが来訪者を案内する時代になるのだろうか。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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