ANA、燃油サーチャージを大幅値下げへ 4月発券分より

2019年2月18日 20:52

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 ANAは18日、2019年4月1日発券分以降の国際線旅客便に関して、「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」の改定を国土交通省に申請したことを発表した。

 今回の改定は、大幅な値下げとなり、例えば、日本と北米(ハワイを除く)・欧州・中東・オセアニアは、現行(3月31日まで)1万7,500円が7,000円に値下げされる。日本と東アジア(韓国を除く)は現行4,500円から1,500円、日本と韓国は1,500円から500円となる。

 「燃油サーチャージ」とは、航空機の燃料とする石油などの価格に合わせて変動する、運賃とは別に徴収される料金のことだ。燃料費は急激に変動することもあるため元の設定運賃では補えない場合もあり、2000年代に入り航空業界では導入された。

 地域ごとに指標とされる価格は異なるが、ANAの場合、シンガポールケロシンの市況価格の直近2カ月の平均燃油価格に為替レート(円/米ドル)の平均値を掛けて、円建ての平均額を算出する。サーチャージの決定には、「算出基準表」があり、今回のANAの発表によれば、2019年1月におけるシンガポールケロシンの市況価格の円換算率が7,957円となったために、「7,000円以上8,000円未満」の価格帯を適用。現行では「10,000円以上11,000円未満」の価格帯が適用されていたため、大幅な値下げとなった。なお、燃油価格が6,000円未満になると、燃油サーチャージの適用はなくなる。

 ANAグループでは、燃油サーチャージ額を2カ月毎に、直近2カ月間の燃油市況価格平均に基づき見直している。今回の対象期間は2018年12月から2019年1月であった。また、改定条件のなかで、原則として今回の燃油サーチャージ改定期間を2カ月としているが、4月1日から5月31日発券分については、燃油価格の動向により運賃額を変更する予定はないとしている。(記事:kan1713・記事一覧を見る

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