休暇取得日数、主要国平均15.4日の中で日本は最下位8.8日

2018年9月14日 13:10

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記事提供元:エコノミックニュース

シノ・ジャパンが日本、米国、ドイツ、シンガポール、メキシコの5か国で「休暇取得に関する意識調査」を実施。ドイツは5か国中TOPで20日以上の休暇を取っている。日本は最下位で男性が12.5日、女性は4.95日。

シノ・ジャパンが日本、米国、ドイツ、シンガポール、メキシコの5か国で「休暇取得に関する意識調査」を実施。ドイツは5か国中TOPで20日以上の休暇を取っている。日本は最下位で男性が12.5日、女性は4.95日。[写真拡大]

 2013年、国連は日本の過労死と長時間労働の懸念から日本政府に対して改善を求める勧告を出した。日本政府も産業界もこれを前向きに受け止め様々な改善策に取り組んでいる。日本の勤労者が休みを取らないと言うことの一因には日本の勤労者側の意識の問題も大きい。しかし、そうした意識を持たせてしまう不適切な慣行・システムが存在するというのも事実であろう。

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 ITコンサルタント業のシノ・ジャパンが日本、米国、ドイツ、シンガポール、メキシコの5か国を対象に「休暇取得に関する意識調査」を本年4月に実施し、その集計結果を6日に公表している。

 調査結果によれば、5カ国の人々に対して「あなたの職場で、年間で最大何日間の休みを取得することができますか」という質問をした結果、5カ国の平均は15.39日であった。国別に見ると、ドイツが平均21.17日で最も多く、次いでメキシコの17.64日、米国が15.03日、シンガポールが14.37日、そして最下位が日本で8.76日と唯一の1桁という結果であった。

 男女別で見ると5カ国平均が男性16.38日、女性が14.40日で、国別ではドイツが男性21.43日、女性が20.90日、メキシコが男性18.01日、女性17.26日、シンガポールが男性14.54日、女性14.20日、米国が男性15.35日、女性14.70日と男女で大きな差は無いが、唯一日本で男性が12.57日、女性がわずか4.95日と男女間で大きな格差が見られ、その差は8.76日と他の国と比べても突出している。

 年代別に各国の休暇の取得可能日数を見ると、5カ国平均で23~35歳が14.03日、36~55歳で15.29日、56~80歳で17.37日と各国とも若い人ほど休暇日数が少ないという傾向が見られる。これに関しても日本は突出した結果になっており、23~35歳で6.47日、36~55歳が9.24日、56~80歳が9.6日といずれの世代も1桁台という結果になっている。

 子育てや介護で休暇を取る機会が多そうな日本の女性が最も休暇を取得できない実績になっている。この要因が何であるのかこのレポートからは不明であるが、サンプルが18-79歳の一般消費者男女のインターネット調査となっており、調査設計上のバイアスも含まれるかも知れない。しかし日本と他国の数値の差は歴然としており、未だ日本の職場は女性にとって働きにくい環境にあることは確かで、更なる改善に向けて努力が必要だ。(編集担当:久保田雄城)

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