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品質不良企業は、「3つのグループ」に分けるべき(1) 最悪は刑事告発の必要性
VW、三菱自動車、日産自動車、スバル、スズキ、マツダ、ヤマハ発動機と続けて、「新車検査」「排気ガス・燃費検査」での「不適切処理?」が起きた。「不適切処理」とは奇妙な言葉だ。自動車各社以外にも、神戸製鋼の問題もあるが、ここでは自動車各メーカーについて取り上げてみよう。
【こちらも】スズキ、マツダ、ヤマハ 排ガス・燃費検査で運転ミスのデータを採用
■第1グループ:「刑事告発の必要性」が見えるグループ
先日、アウディの現役社長が拘束された。証拠隠滅の恐れがあるためだ。VWなどのディーゼルエンジンに関する制御プログラムの不正は、エンジンの運転が検査モードに入ると、自動的に検知して排気ガスをクリーンにし、燃費を良くする制御モードに切り替える仕組みだ。初めから世界を騙すしぐさだった。実質的に「詐欺」の概念だ。悪意があり「犯罪」と言えるもので、責任者の逮捕、法人の処分として「罰金」は当然として、証拠隠滅などのさらなる犯罪があるのであれば、更生の気持ちはないとみられるので、法人は営業停止などの処置が必要な事案に見える。
このグループには、残念なことだが、日本では唯一「三菱自動車」が入るであろう。それは新車検査・排気ガス・燃費に関わる問題以前の、死亡者を出したハブ・ドラム・ギアボックスなど強度不足の問題で、遺族から「殺人」と言われても仕方のない状態だ。もちろん人を殺す目的ではないが、「重要保安部品の足回りを強度不足」にすれば、どの様な結果が出るのか容易に想像がつくと言うものだ。そして結果、人命が奪われていた。この結果に対して、三菱自動車も三菱重工も、日本国も真に反省して対策できず、三菱自動車は再び「抵抗値」のデータを改ざんした。「そしてさらに・・・」と三菱自動車・三菱重工は改善できなかった。
三菱自動車は三菱重工の傘下にあり、その処置には強い政治力が働いていると見るべきだろう。日産・ルノーグループの傘下に入る処置を決めたのも、政治的な力は限りなく強いと見るべきだ。「国民の安全を最優先」とする考えが、どれほどの価値を持っているのか、政治の世界の力学は想像するしかない。この企業を、フランス政府の意向に任せてもよいのだろうか?人命は、権力闘争の中ではきわめて弱いものと、シリア難民の問題としてだけでなく、自覚すべきなのであろう。
次は、資金効率優先が生む「放漫経営」について考えてみよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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