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サッカーW杯、南米勢敗退 個人技の時代の終焉
サッカーのワールドカップロシア大会は6日、準々決勝が行われ、6度目の優勝を狙うブラジルはベルギーに1対2で敗れた。また過去2回の優勝経験のあるウルグアイもフランスに0対2で敗れ、ブラジルは4位に終わった前回自国開催での雪辱を果たせず、ウルグアイも2大会ぶりとなるベスト4進出はならなかった。そして両国の準々決勝での敗退により、南米勢は4大会連続で優勝を逃すこととなった。
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■南米敗退の様々な理由として
今大会南米から5カ国出場の内、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、さらにはコロンビアの4カ国がグループリーグ突破を果たす。何れもトーナメントにおいても上位進出、特にブラジルは前回大会での雪辱もあり優勝が至上命題だった。また、アルゼンチンもブラジル大会では準優勝に終わっているため今大会こその期待が大きく、ウルグアイ、コロンビアも多くのタレントを擁し大会の主役になり得る顔触れは揃っていたものの、ベスト8までに欧州勢に敗れている。
今大会優勝候補にも挙げられていたブラジル・アルゼンチンはチームの象徴的存在だったネイマール、メッシの両スター選手の出来に左右されてきた。そしてそれは、これまでも両国をはじめとする南米の国々の伝統でもある。ただ、ネイマールは現在26歳、メッシは今大会が最後のワールドカップと公言しており、南米の2大プレイヤーは国際舞台において一つの節目を迎えたと言っていいだろう。
また、ベスト4に南米勢が進めなかった大会は2006年ドイツ大会以来、ワールドカップの歴史上4度目で、今回も含めいずれも欧州での開催だ。出場国数の違いはあれど、前回のブラジル大会において優勝したドイツ、3位決定戦で勝利したオランダが最後までそれぞれの強さを維持したこととは対照的に、南米の国々が欧州の地では個人、さらにはチーム力も存分に発揮できていない印象だ。
■時代は個人から組織へと
ブラジル対ベルギー戦では両チームの戦い方に力の差が表れていた。前半早々にオウンゴールで1点を失ったブラジルは31分にもFWデブライネのシュートで2点目を奪われる。
ビハインドを負った後半、ネイマールの個人技を中心にベルギーゴールに迫るも固いデフェンスを崩せない。途中出場のレナトアウグストのゴールで1点を返し、最後まで2点目を狙うもネイマールのシュートをGKクルトワの好セーブに阻まれるなど、追いつけずに試合終了。ルカク、アザールらを含めた日本戦でも発揮されたベルギーのチーム力の前にブラジルも沈んだ格好となった。
今後もこれまで同様、「突出した個」に頼るとするならば、サッカー大国の衰退は止まらないだろう。南米出場国の最後の優勝は2002年日韓大会のブラジル。既に16年前の出来事となり、次回以降アジア、北米での開催となる。南米勢にもう一度、栄光が訪れるのはいつになるのだろうか。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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