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サッカーワールドカップ・ロシア大会が開幕
ロシアワールドカップのグループ分け。[写真拡大]
6月14日、第21回サッカーワールドカップが開幕した。開幕戦となったグループリーグA組・ロシア対サウジアラビアの試合は5対0でロシアが勝利、開催国としての初戦を大勝で飾った。大会は7月15日の決勝まで、参加32カ国により熱戦が繰り広げられる。世紀の祭典は華々しく幕を上げた。
■注目国は?
前回のブラジル大会、アメリカ大陸開催で初めて欧州国として優勝を果たしたドイツ代表。ヨーロッパ開催となる今回も屈指のタレントを擁し、ヨアヒム・レーブ監督が率いるドイツが強さを発揮する大会になっても不思議ではなく、史上3カ国目となる連覇も決して夢ではない。
ライバル国の中では前回、自国開催での準決勝でドイツに7失点を喫し、王国のプライドを粉々に砕かれたブラジルがリベンジを狙う。打倒・世界王者、そして2002年以来となる優勝を果たす為にはリオデジャネイロ五輪で母国に初の金メダルをもたらした背番号10・ネイマールの躍動なくしてはあり得ない。負傷により決戦を前にピッチから去った4年前の悪夢を払拭し、大会のスーパースターへと駆け上がると同時にカナリア軍団復活の主役としての使命を担う。
■監督交代の影響は
大会前日での監督解任という前代未聞の事態に見舞われたスペイン代表。欧州予選から無敗を誇り、本大会では優勝候補にも挙げられてきた中での指揮官交代はチーム、さらには大会全体に及ぼす影響は少なくないはずだ。
2大会前の南アフリカ大会では華麗なパスサッカーで世界を魅了して初優勝を飾ったものの前回ブラジル大会ではグループリーグでの敗退、雪辱を期すはずのロシアでは早くも暗雲に包まれている。かつてスペイン代表でも長きに渡り活躍したイエロ新監督のもと、チームの方向性を保つことが出来るだろうか。
同じく本大会出場決定後、大会を目前にして監督交代を敢行した日本代表とともに戦いぶりに大きな注目を集めている。
■新ルールの導入、次大会以降の変更も
すでに世界各国のリーグ・各種大会で導入されているビデオアシスタント・レフェリー(VAR)や延長戦での4人目の選手交代枠はロシア大会でも取り入れられる。さらにはベンチへの電子機器(映像表示の端末やPC等)の持ち込みも可能となり、外部にいるスタッフとこれまで以上に高度な内容での情報交換が行われる。
また、先日行われたFIFA総会において2026年大会(アメリカ・メキシコ・カナダによる共催)から出場国数が48カ国に増えることが決定しており、1998年フランス大会から続いた現行の32カ国参加での開催は次回のカタール大会までとなる。カタール大会では中東地域の夏季の気温が選手の負担が大きいことから11月から12月にかけて行われることも決まっており、現行の形によるヨーロッパ開催は今回で最後になる。2030年以降、欧州開催が行われる際には大会形式が大きく変わっていることが予想され、ロシアワールドカップは歴史上一つの区切りを迎えた大会といえる。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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