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カシミヤセーターが安すぎると噛みつかれた?ユニクロの言い分
(c) 123rf[写真拡大]
ブルームバーグが『最高級品2000ドル、ユニクロなら29ドル カシミヤ大衆化進み二極化』という見出しで記事を配信した。書き出しは「シンプルだが細心の注意を払って作られた最高級のカシミヤセーターの価格は、ユニクロの値引きコーナーでカシミヤ100%のセーターをわずか29ドル90セントで入手することもできる」。
別段、何らかの意図を持った記事とは思わない。がその後の展開をみると「ユニクロも黙って見逃すわけにはいかないだろう」という思いを抱かざるをえないと捉えざるをえなかった。こんな内容が記されている。
「(カシミヤ)セーターの優劣を決めるのは何だろう。価格を左右するのは糸の品質や産地、ブランド各社の仕入れ枚数、利幅などだ」
「カシミヤの繊維が長いほどより長期間にわたって風合いが維持され、形崩れしにくい。一方、繊維の短いより糸を使ったカシミヤ製品は摩擦による毛玉ができやすくなる」
「使われる糸の太さが丈夫さを決める。単糸は最も弱く、お気に入りのセーターにすぐに穴があいてしまうかもしれない」
「カシミヤヤギで優れたカシミヤ製品の産地として有名なのはスコットランドとイタリアだ」
云々。読み進んでいくとユニクロのカシミヤセーター(製品)は「プライオリティーが低い産地の糸を使い、長い繊維でなく短いより糸が使われているから安いのだ」と受け止められなくもない。「この記事をどう受け止めるか」とユニクロに問うた。こんな答えがユニクロカスタマーセンターから担当者の実名入りでかえってきた。
「当社のカシミヤ商品は、カシミヤ100%とカシミヤ混の商品がある。カシミヤ100%の(セーター)商品は79・9ドルで販売している。この価格も商品企画から原料調達・生産・管理・販売まで自社の一貫体制を執ることで、効率的に対応している結果実現しえている買い得価格。29ドル90セントは季節終盤の最終値下げ価格。カシミヤの生産過程では第三者機関の検査を実施している。カシミヤ混については混合率をタグに明記している」
返答はメールで配信され、全文が手元にある。行間には「痛くもない腹を探られた」というニュアンスが読み取れる。
ユニクロにとっては、有名税といったところか。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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