サングラス機能があるコンタクトレンズ、アメリカではじめて承認される

2018年4月18日 11:55

印刷

●アメリカ食品医薬品局の審査を通過した初の商品

 アメリカ食品医薬品局 ( FDA ) は、アキュビュー・オアシスが開発したワンデイ・ソフトコンタクトレンズの新商品の販売を許可した。このコンタクトレンズは通常の近視、遠視、乱視用のものに、サングラスの機能を追加した初の商品となる。太陽光を感じるとコンタクトレンズが自動的に暗くなることが特徴である。

【こちらも】コンタクト装用者用に設計、疲れた目をリフレッシュするメガネレンズ新発売

●紫外線の量に応じてコンタクトレンズが変わる

 コンタクトレンズとサングラスの機能の併用が可能となったのは、フォトクロミック添加剤という物質のおかげである。この物質により、紫外線の量が増えるとフィルタリングされる可視光線の量が調節され、レンズが暗くなる。このレンズの色の変化は、紫外線の量の増減によって起る。そのため、屋内の照明や通常より暗い場所に移動すると、自動的にもとの色に戻るようになっている。

 コンタクトレンズとしては、サングラスと同じ技術を使用した初めての商品である。

●アメリカで近視の人は半数近い

 アメリカ国立衛生研究所眼科部門の調査によると、12才から54才のアメリカ人で近視の人は42%にも上る。また、遠視の人は推測では5%から10%であるという。さらに、アメリカ疾病予防管理センターの2014年のデータでは、コンタクトレンズ使用者はアメリカだけで4,000万人以上になる。

●FDAが販売を認めた理由とは

 今回、FDAが販売を認可したのは、24人を対象に行った臨床研究において問題がないとされたためである。コンタクトを装着している日中、また夜間の運転において科学的な研究が詳細に行われた結果、レンズを装着した人の運転能力や視力に問題がないことが実証された。

 しかし通常のコンタクトレンズを装着する時と同様、角膜や結膜に問題がある場合や極度のドライアイの人は使用できない。また、近視や遠視、乱視の問題がない人が、このコンタクトをサングラスの代用として使用することも禁じられている。

関連キーワード

関連記事