【業績でみる株価】リンクアンドモチベーションは17年12月期大幅増益予想で18年12月期も収益拡大期待

2018年2月9日 09:46

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

 リンクアンドモチベーション<2170>(東1)は、組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。17年12月期は大幅増益・増配予想である。働き方改革に対する企業の取り組み活発化も背景に、18年12月期も収益拡大が期待される。株価は地合い悪化で上場来高値圏から反落したが、影響は一時的だろう。

■「従業員のモチベーション」にフォーカスしたコンサルティング会社

 組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。

 事業区分は、コンサル・アウトソース事業およびイベント・メディア事業の組織開発Div、キャリアスクール事業および学習塾事業の個人開発Div、ALT(小中高校の外国語指導講師)配置事業および人材紹介・派遣事業のマッチングDiv、そして資金と組織の両面からベンチャー企業をサポートするベンチャー・インキュベーションとしている。

 重点指標として組織開発Divでは、企業と従業員のエンゲージメント状態を数値化して改善を支援する「モチベーションクラウド」の20年2000件(年間約40億円規模)の導入、IT人材育成講座「アビバプロ」の19年末70講座の開発を目指している。個人開発Divでは、ハイエンド層を対象に「ロゼッタストーン」ブランドの英会話教室を新規展開している。

 18年1月には、米国で福利厚生サービスを展開するFond社への出資を発表した。初の海外企業への出資案件となる。

■17年12月期大幅営業増益・増配予想

 17年12月期連結業績(IFRS)予想(8月10日に増額修正)は、売上収益が16年12月期比9.8%増の366億円、営業利益が33.7%増の33億円、親会社所有者帰属当期利益が16.4%増の21億円、配当予想(8月10日に増額修正)が90銭増配の年間6円20銭(四半期配当)としている。

 第3四半期累計は、売上収益が前年同期比8.9%増の270億81百万円、営業利益が28.1%増の23億41百万円、親会社所有者帰属当期利益が4.1%増の15億14百万円だった。収益性の高い組織開発Divが牽引し、売上収益、各利益とも過去最高だった。セグメント別の売上総利益は、組織開発Divが12.0%増益、個人開発Divが5.2%増益、マッチングDivが9.0%増益だった。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.0%、営業利益が70.9%、親会社所有者帰属当期利益が72.1%と概ね順調である。積極的なM&A効果も寄与して、通期ベースでも好業績が期待される。そして働き方改革に対する企業の取り組み活発化も背景に、18年12月期も収益拡大が期待される。

■株価は地合い悪化で反落だが影響一時的

 株価は2月2日に上場来高値1006円まで上伸した。その後は地合い悪化で反落したが、影響は一時的だろう。2月8日の終値は868円、前期推定連結PERは約44倍、時価総額は約981億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
株は世に連れ、世は株に連れ=犬丸正寛の相場格言(2018/01/01)
【特集】戌(いぬ)年相場は4勝1敗、「戌(いぬ)は笑い、亥(い)固まる」でいい年に(2018/01/01)
【注目銘柄】マルゼンは高値圏モミ合いから上放れ、18年2月期予想は増額の可能性(2017/12/31)
【注目銘柄】アドベンチャーは調整一巡して上値試す、18年6月期大幅増収増益予想(2017/12/31)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事