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運転がうまい人はシミュレーション能力が高く、気配りができる人? 右折の場合
自分で運転がヘタだと思うのはどんな時か?というあるアンケート調査では、1位は「駐車がうまくできない」2位「やたらとブレーキを踏む」だったが、3位はやはり「車線変更・右折・合流がヘタ」であった。たくさんある周りの状況と自車の位置をきちんと把握し、適切な方法でスムーズに動作を完了しなければならず、緊張するドライバーも多いようだ。
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■右折時の原則
まずは、「ウィンカーを早めに出すことが鉄則」で、後続車に早めに知らせることが事故を減らす。運転は周りの状況をできるだけ多く、そして早めに把握し、「周囲にも予測シミュレーションを可能にする」ことで上達していく。ウィンカーは自車が曲がることを、周りに早めに知らせる気配りのためにある。上記アンケートでも、「ウィンカーが遅い」というのがランキングの5位であった。周囲との協調ができなければならない。
そして、右折待機するときの原則は、センターラインに沿って平行にクルマを止めることである。これができていないドライバーは多い。何故そうしなければならないのか? これがいろいろある。後続車からは対向車が見えづらくなる、夜間ならばヘッドライトが対向車にあたり幻惑させてしまう、そして万が一、後続車が追突した場合は自車が対向車線にはみ出し大惨事になるなど。すべてが事故を予測し、やってはいけないことなのである。守ってほしい。
■右折時には、事前にシミュレーション
前回の筆者の記事「自家用車の平均スピードが落ちている その理由は? 歓迎すべきなのか?」では、たくさんの反響があり、読ませていただいた。その中に「右折時に遅くなるのは歩行者を確認するから当たり前だ」とあったが、右折動作を行っているときは既に歩行者はいないと確認できていなければならない。
右折動作に入ってから歩行者がいるかどうかを確認しているのでは遅すぎるからだ。例えば、対向車スピードが速い道路の右折レーンでは、待機している時から、いや右折レーンに入る時からその横断歩道を使用するであろう歩行者、自転車を予測(シミュレーション)できていなければならない。そして対向車が途切れて、安全を確認できてから右折動作に入るのである。その時、横断歩道はすでに空っぽでなければ事故になる。たまに、予想以上のスピードで来る自転車については「可能性」を見定めて、準備している必要がある。
そして、気配りすべきは「後続車」のことである。シミュレーションができている後続車ならば、彼も横断歩道が空っぽであることは既に確認できているはず。渋滞を起こさないためにも、自車に追随してきているだろう。だからバックミラーを確認しながら、速やかに右折動作を完了しなければならない。コメントがあったように、右折動作に入ってから歩行者を確認するために速度を落としては、後続車が対向車にあたる危険性が出てしまう。ブレーキを踏むなどもっての他だ。後続車の自車への追突も誘発してしまうからだ。自分が右折できたからといって、安心してはいけないのだ。曲がり切った後も、対向車線の信号待ちの車間からの飛び出しに注意しつつ、かつバックミラーで後続車を確認しスムーズに加速できて右折は完了である。
前記事の反響では、なぜだか「このようなドライバーがいるから事故が減らない」と筆者は言われてしまったが、これは逆だ。「シミュレーションが出来ていない人の言うこと」である。一応申し添えておくが、筆者の運転経験は50年にもなるし、所有した車は40台ほど、サンデードライバーでもなく、ジムカーナ、ラリーの経験者である。そして50年間、無事故であり、かすり傷もつけないし、保険を使ったこともない。しかし、かなりの経験者で右折時にはかなりのシミュレーションができていても、「100%安全に、そして速やかに曲がることは不可能」なのだ。いつでも事故の危険は0(ゼロ)%にはならない。
空いている道路なら条件は緩やかだが、交通量の多いかつ平均スピードの高い交差点であればシミュレーションしなければならないことが多すぎる。だから、アンケートでも3位に入ってくるのだ。
「いつでも100%の安全が確保できていないことが分れば」、一人前のドライバーと言えるかもしれない。そして、AI自動運転においても、右折が完璧になるのにはまだ早すぎるだろう。筆者は「生涯、事故がない」記録を止めないためにも、「免許返上」を考えているのだ。
言えることは、「運転がうまいから、法規通りだから」といって過信してはいけないということだ。筆者は、いつでも事故を起こすかもしれないと思って運転している。だからこそ、シミュレーションと気配りが必要である。「法規通りに運転していれば安心」と思っているドライバーは、一度メーカーのドライビングスクールなどで教習を受け、「パニックブレーキ・回避動作・ドリフト走行・スピンターン・パワースライド」などを経験し、「クルマとは走っている物体だ」という体感をしてみることをおススメする。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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