NightWalker:「儲ける投資」ではなく「継続しやすい投資」を始めてみませんか【FISCOソーシャルレポーター】

2017年12月1日 11:08

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記事提供元:フィスコ


*11:08JST NightWalker:「儲ける投資」ではなく「継続しやすい投資」を始めてみませんか【FISCOソーシャルレポーター】
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家NightWalker氏(ブログ「NightWalker's Investment Blog」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2017年11月29日18時に執筆

こんにちは。FISCOソーシャルレポーターのNightWalkerです。自身の経験も交え、「サラリーマンも投資信託を使った長期投資をするべきだ」というテーマで、ブログを運営しています。

さて、長期投資をする上で私がもっとも大切と考えることのひとつが、「分散投資」です。投資先を分散することによって、一つの会社が不調になっても全体への影響を小さくすることができます。

「一つの籠に卵を盛るな」という相場格言があります。これは、複数の籠に卵を別々に盛っておけば、仮に一つの籠を落として卵を割っても、その他には影響が及ばないということです。素晴らしい智恵ですね。しかし、そんな分散投資に対して、弱点を指摘する声も聞かれます。それが「それじゃ儲からない」という声です。

たしかにドカンと儲けるには、日々の株式取引に参加するとか、割安銘柄を集中的に選択したりしないと難しいでしょうね。私自身もそう思います。

でも、私は、そこをあっさりあきらめてしまっています。

株式の価値とは、企業の将来にわたる収益の総和だと私は考えています。例えばA社とB社が切磋琢磨し続けたとします。すると、その競争に勝ったA社の収益は、外部要因や設備投資などで一時的に悪化することがあっても、長期的には増えていくことが期待されます(細かい話は一切無視していますので悪しからず)。そうなれば、その価値が反映されて株価も上昇してくると思っています。

私の実践してきた長期投資は、トレーディングという収益機会を「あえて放棄」し、その株式価値が勝手に自己増殖していくことによるメリットを享受しようという、いささか虫のいい投資戦略です。

トレーディングには「取引コスト」や「時間」がかかりますが、株式価値の自己増殖を狙った投資は、株式資産をただ持っておくだけで手間暇はかかりません。

ただし、企業は基本的に切磋琢磨してくれますが、市場から退場していく企業も残念ながらあります。そんな企業に投資してしまっては、投資家も長期保有のしようがありません。長期投資においては、分散投資することは大変重要なポイントなのです。

つまり、分散投資とは、「儲ける投資」というより「継続しやすい投資」なのですね。

そして、より継続しやすそうな方法論が、日本だけではなく世界にも広く分散することです。

1990年のバブル崩壊以降、日本株の長期低迷が続き、多くの人が日本だけじゃダメだと言うことを身にしみて実感したこと。技術の進歩などもあり、世界に簡単に投資できる投資信託が出始めたこと。こんな背景もあって、世界分散投資は、今や長期投資家にとっては常識と言ってもいいかもしれません。

毎日の慌しい、神経をすり減らすトレーディングを放棄すること。その分、勝ち負けからは逃れられない自分の本業にしっかり集中して稼ぐ。そして、長期視点に立って、広く内外に分散された株式資産をコツコツ買い貯め、バイアンドホールドする。

もちろん、短期投資には短期投資なりの良い点などもあると思いますが、上記のような考え方は、サラリーマンの資産形成にとても向いているのではないかと私は考えています。

儲からないようでいて、長い時間が経つと儲かっていたりする。そんな世界分散投資をみなさんも始めてみませんか?

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執筆者名:NightWalker
ブログ名:NightWalker's Investment Blog《WA》

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