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12月追加利上げはあるか、重要経済指標続々発表の10月1週目のドル円為替
9月29日(すべて日本時間)に発表された米8月PCEは厳しい結果となった。2年ぶりとなる低水準であり、インフレ2%の目標から遠のく結果になったわけだが、はたして12月の追加利上げは実現されるのであろうか。10月1週目に発表される重要経済指標の結果に注目が集まる。
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29日はトランプ大統領の掲げる税制改革への懐疑的な見方が強まり、ドルは値を下げた。5:40ごろには1ドル112円25銭をつけている。その後は反発してドル買いの動きもあり、15:20ごろには1ドル112円73銭まで回復した。
21:30に8月個人消費支出(PCE)が発表された。追加利上げに関してインフレ低迷がネックとなっているだけに注目されたが、結果はPCEコアデフレーターが前年比+1.3%と事前予想の+1.4%を下回った。これにより1ドル112円57銭から1ドル112円22銭まで急落した。しかし22:45に発表された9月シカゴ購買部協会景気指数が65.2と事前予想の58.7を大きく上回った。製造業活動の活発的な動きがドル買いの大きな材料となり、22:50には1ドル112円74銭の上値をつけている。23:00に発表された9月ミシガン大学消費者態度指数確定値は95.1と95.3から下方修正された。一転してドルが売られ、23:35ごろには1ドル112円42銭をつけている。最終的には1ドル112円50銭で9月はクローズしている。
年内の追加利上げ観測が高まっている背景があり、ドルの下値は限定的となっているのだろう。市場としてはまだ織り込み済みとはなっておらず様子見のムードも広がっている。ポイントになるのは10月1週目に発表される経済指標になりそうだ。10月2日の9月ISM製造業景気指数、4日の9月ISM非製造業景気指数、6日の9月雇用統計、ここは大きな注目を浴びている。さらに4日にはセントルイスでイエレンFRB議長の講演も開かれる予定だ。引き続きタカ派のコメントが続くようだと12月追加利上げの可能性は高いといるだろう。10月1週目は今後を占う上で、重要な週になりそうである。(記事:ろひもと理穂・記事一覧を見る)
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