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NYの視点:米JOLT、7月分も過去最高、労働市場のスラック一段と改善
*09:50JST NYの視点:米JOLT、7月分も過去最高、労働市場のスラック一段と改善
米労働省が発表した最新7月のJOLT求人件数は617万件と、減少予想に反し6月分を上回り過去最高を記録した。同指数はイエレン議長が労働市場のたるみ、スラックを判断する上で特に注視している。
JOLT求人件数の項目の中でもイエレン議長が最も注視している自発的退職者数は3.4万人増と、前月の7.6万人減から増加に転じた。退職率(Quits rate)では2.2%と、前月から上昇。金融危機前の水準にも並び、労働者が依然、市場に自信を持っている新たな証拠となった。また、求人ペースも高止まり。7月求人率(Job openings rate)は6月に続き4.0%と過去最高水準となった。過去最高の水準が2か月連続するのは初めて。雇用ペースも労働市場の強さを示した。7月の採用率(Hiring rate)は3.8%と6月3.7%から上昇。昨年2月来の高水準で、金融危機前の水準を回復。採用者数は6.9万人増と、6月の2.7万人減から増加に転じた。
イエレンFRB議長の雇用のたるみ具合を判断するダッシュボードの中で、9項目のうち、6項目が金融危機前の水準に改善。結果は、雇用の伸びが失業率を年末までにさらに低下させる勢いがあることを証明した。8月の雇用統計が幾分予想を下回ったことも、一時的な状況である可能性を示唆した。ハリケーン「ハービー」や「イルマ」の影響で、短期的な変動が予想されるものの、雇用創出の基本的ペースは依然堅調であることが証明された。
■イエレンFRB議長の雇用たるみダッシュボード(最新)
◎危機前に比べ状態が改善 危機前の水準と比較
7月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.2%(6月1.2%) 1.4%
8月失業率(Unemploynent rate):4.4%(7月4.3%) 5%
7月求人率(Job openings rate):4.0 %(6月4.0%) 3%
7月退職率(Quits rate):2.2%(6月2.1%) 2.1%
8月広義の失業率(U-6):8.6%(7月8.6 %) 8.8%
7月採用率(Hiring rate):3.8%(6月3.7%) 3.8%
◎状態が危機前より依然悪い
8月雇用者数(Nonfirm payrolls):+15.6万人(7月+18.9万人) +16.18万人
8月長期失業率:39.7%(7月39.8%、2016年36.8%) 1
9.1%
8月労働参加率:62.9%(7月62.9%) 66.1%《HT》
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