ファーストリテ、IHI、住友鉱など/本日の注目個別銘柄

2017年9月5日 16:30

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記事提供元:フィスコ


<7013> IHI 369 +6続伸。シティグループ証券では投資判断を「2」から「1」に格上げ、目標株価も400円から460円に引き上げている。好調な第1四半期決算を受け、今・来期の業績予想を上方修正、今期営業利益は会社計画の650億円に対して755億円を予想しているもよう。来期は879億円を想定している。上半期決算時に通期計画は上方修正される公算があるとしているほか、事業ポートフォリオの縮小策なども評価しているようだ。

<9983> ファーストリテ 31350 -230もみ合い。前日に8月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比3.4%減、5カ月ぶりのマイナスに転じている。客単価は8カ月ぶりに上昇したものの、客数が同4.1%減となった。天候不順の影響で夏物の需要が低迷したもよう。ただ、長雨の影響は警戒されていたとみられ、ネガティブに捉える動きは限定的。なお、通期での既存店売上高は前期比1.1%増と5年連続でのプラス確保となっている。

<9130> 共栄タ 212 +6急伸、一時は31円高の237円まで上昇した。米国のハリケーン被害を受けた製油所の操業停止から、石油製品の米国向け輸送需要が急増、それに伴い、外航タンカーの運賃が大幅に上昇していると報じられている。基準運賃は8月下旬と比べて2倍超になっているもよう。タンカー主体である同社にとって、市況上昇のメリットは大きいとの見方が強まる展開に。

<9743> 丹青社 1202 +41大幅反発で年初来高値を更新。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の23.5億円から29.1億円に増額、一転して前年同期比では増益となる見通し。改装案件が順調に増加して、コスト削減も進んだもよう。もともと業績計画は保守的な傾向も強いが、第1四半期は3割弱の営業減益というスタートであったことから、増益までの上方修正は想定以上と捉えられている。

<6871> マイクロニクス 921 -102大幅続落。クレディ・スイス証券では投資判断「アンダアーパフォーム」継続で、目標株価を755円にまで引き下げている。今9月期業績は会社計画線まで上方修正だが、来9月期は市場コンセンサス33億円に未達の24億円になると予想している。多ピン製品における競争の継続、サムスン電子のDRAMでのプローブカードの受注一段落を想定などが背景となるようだ。

<7956> ピジョン 3870 -315大幅続落。前日に上半期の決算を発表、営業利益は93億円で前年同期比19.5%増益、通期予想は従来の170億円から187億円に上方修正している。国内外ともに売上好調で収益を押し上げた格好。年間配当予想も56円から62円に引き上げ。ただ、2-4月期の32.4%営業増益に対して5-7月期は7.7%増益と失速、上半期のコンセンサスは100億円程度であったため、好決算発表も短期的な出尽くし感が先行。

<5781> 東邦金 180 +22大幅続伸、連日でにぎわう展開になった。北朝鮮情勢の緊張感が一段と増す中で、本日も防衛関連株に関心が集中する状況に。同社の場合、遮蔽能力の高いタングステン製放射線遮蔽生地を開発していることが材料視されているもよう。アゼアス<3161>などと同様に、放射線対策につながるとの思惑が強まる形に。

<4046> 大阪ソーダ 550 +6続伸。100億円のCB発行、並びに自己株式の取得実施を発表している。自社株買いは発行済み株式数の9.49%にあたる1000万株が上限となっている。潜在的な希薄化は高まるものの、短期的には高水準の自社株買いによる需給期待が先行する格好のようだ。取得期間は10月2日より1年間となるようだ。先週のANA<9202>同様に、リキャップCBが買い材料視される流れとなった。

<5713> 住友鉱 1902.5 +29.5堅調。野村証券では業績予想を上方修正して、目標株価も1460円から1850円にまで引き上げている。銅やニッケルなど金属価格の上昇を考慮して、18年3月期経常利益を850億円から1250億円にまで上方修正、会社計画の900億円を大きく上回るほか、市場コンセンサスの1070億円レベルも上回っている。なお、同社の場合は、北朝鮮有事リスクの高まりに伴う金市況の上昇も支えになるとの思惑があるようだ。《DM》

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