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コニカミノルタ、産業革新機構と共同で米遺伝子診断会社を買収
複合機メーカーのコニカミノルタが産業革新機構と共同でアメリカの遺伝子診断会社アンプリー・ジェネティクス社の買収を発表。積極的な買収を手がける医療事業を、新たなる事業の柱に育て上げることができるのか、今後コニカミノルタ経営陣の手腕が問われることになりそうだ。[写真拡大]
複合機メーカーのコニカミノルタ<4902>が産業革新機構と共同でアメリカの遺伝子診断会社アンプリー・ジェネティクス社の買収を発表した。出資比率はコニカミノルタ60%、革新機構40%となっており、買収金額は手続き完了後に8億ドル、追加でその後の決算に応じて最大2億ドルの発生の可能性があるため、最大10億ドルとなる。
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コニカミノルタは産業革新機構と共同でアンプリー社を買収することで、買収資金の負担軽減を図ることが可能となっている。
アンプリー社は非上場会社であるが、遺伝子診断事業において2016年6月期に売上高280百万ドル(約316億円)を計上する、がん領域を中心とした米国の遺伝子検査市場におけるリーダー的な存在となっている。カリフォルニア州に所有している大規模研究所において、既に100万件を超える遺伝子検査の実績を持ち、500種の遺伝子において45,000以上の突然変異を特定している。
複合機市場が世界的な市場の飽和の中で、複合機各社は新規事業の参入及び立ち上げに注力している。業界の盟主キャノン<7751>は特に積極的なM&Aで知られており、東芝メディカルの買収にも成功し、医療事業領域への参入を果たしている。
一方、新規事業への展開が後手に回るリコー<7752>はリストラを行う等苦戦しており、また富士ゼロックス<富士フィルムHD4901>は不適切会計が発覚し親会社富士フィルムのガバナンス強化の下で体制の立て直しが予定されている。
中堅複合機メーカーのコニカミノルタは新事業について、以前より医療事業への投資を積極化している。デジタルX線領域において市場シェアを確保する等の成果が表れつつある中、本年5月にはパナソニック メディカルソシューションズの買収も発表している。
そして今回のアンプリー社の買収により、コニカミノルタはがん領域の遺伝子診断事業において、先頭集団に立つことが可能となる。
複合機市場の拡大が当面望めない中で、これまで買収を中心に立ち上げの医療事業を、新たなる事業の柱に育て上げることができるのか。今後コニカミノルタ経営陣の手腕が問われることになりそうだ。(編集担当:久保田雄城)
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